アグリコース / 大井 望里

内定先:農業生産法人 有限会社山梨フルーツライン

卒業年:2022年3月
出身県:山形県
出身高校:山形県立庄内農業高等学校

Q1. 就職先、進学先として内定先を選んだ理由・きっかけについて教えてください。

ANSWER もともと農業の現場で働きたいと思っており、その中でも高校で学んだ果樹に魅力を感じていたため、果樹園に絞って就職活動を行いました。山梨県は果樹生産に力を入れており果樹農家も多いため、ここでなら将来に繋がるような栽培技術を学べると思い探していたところ今の内定先に出会い、生産だけでなく様々な角度でプロモーションを考え仕事ができるところに魅力を感じで選びました。

内定先の法人が魅力的に感じたのはどういった点ですか。

私は生産だけでなく、生産、加工、そして新しいことに挑戦しているところに行きたいと思っていました。1個だけだとリスクが怖いし、せっかくこの大学が六次産業化について総合的に学べる大学だというのもあって、自分の得た知識を活かせる法人こそ行く意味があると思いました。面接のときに社長さんと直接お話しした際に新しいことを始めたいというお話をお聞きし、いいなと思いました。

果樹の魅力を聞かせてください。

果樹の魅力は1年で終わらないところです。相棒のようなもので、何年もかけてその木を見ていくことが私は面白いと思っています。果樹には生り年と生らない年がやってくるので、そのコントロールをするのが人間の仕事です。木にも人間と同じく寿命があって、若い木から働き盛りの木、老木…葉っぱの方が大きくて果物がつきにくいおじいちゃんおばあちゃんのような木までコントロールしていきます。コントロールの仕方も正解があるわけではなく、その人のセンスや考え方によって木に現れるので人によって違うものができるのが面白いと思っています。

挑戦してみたいことや今後のキャリアについて考えていることはありますか。

面白い加工に挑戦してみたいです。韓国には桃のキムチがあるらしく、そういった変わったものを作っていきたいと思っています。情報をしっかりキャッチして、自分の職に活かしていきたいですね。

入った後楽しみなことを教えてください。

自分で作ったものが「商品」としてお金になるということです。例えば高校時代であれば高校生が作ったものとして甘い目で見てもらえることも多少あると思いますが、「消費者に届けるもの」、「商品」としての果樹生産をして評価されることが怖くもあるけれど、楽しみでもあります。

就職活動で大変だったことはありますか。

農業法人だと、一般企業の友人と就職活動のスケジュールが異なります。(就活解禁の)3月1日に情報が一斉に出るわけでなく、こまめに探さなければいけないので不安でした。面接の際に「内定出すつもりだけど、働けるのは4月からだよね」と言われたことでも就職活動の方法が違うというのを実感しました。また、新型コロナウイルスでの影響があり、移動も大変でした。まずは県外に移動するのに学校に届け出をするための書類を作成しなければいけないことに苦労しました。節約するために夜行バスを選んだのですが、実際の面接よりもバスを待つ時間が長かったのも辛かったです。不要な行動を控えなければいけないので、せっかく県外に来ているのにどこにも行けず、コンビニのご飯だけで本を読みながらバスを待ち続けました。

Q2.大学で学んだことを今後、どのように活かしていきたいですか。

ANSWER 六次産業化に関わる総合的な勉強の中から、なにを求められているのかを消費者に寄り添って考えるということを学びました。私たちが丹精込めて作った果物の、おいしさや感動を落とすことなくそのまま届けられるように、収穫した果物が消費者の食卓に届くまでのフードチェーンを常に意識しながら、人に寄り添った仕事ができるように活かして行きたいです。

人に寄り添った仕事がしたいと感じたのはどのようなことがきっかけですか。

たまたまかもしれませんが、私が関わってきた農家の方には職人気質の方が多いと感じていました。そんななか「マーケットイン」という考え方が大事だと講義で何度も耳にし、私たちがこういうものを作りたいではなく、消費者が求めているからそれに準じて変えていこうとすることが大事なんだと気づかされました。だからこそ新しいものにも積極的にチャレンジしていきたいという想いがあります。

どういった点で職人気質だと感じますか。

「現場第一」という考えを持たれている印象です。きれいに作れば、おいしく作れば高く売れるのはもちろんです。こういう人に手に取ってもらいたいという想いがあればこういうパッケージを作ろうなどという想いを持ちますが、まだまだそれが実現できていないのが今の農業の課題だと思います。新潟県内でも歴史のある酒造が最近パッケージを大きくリニューアルするなど、だんだん変化してきていますし、自分がどういうものを手に取ったら嬉しいかを意識しながら作れる生産者になりたいと大学に入ってから考えるようになりました。

高校時代はどういうことを考えながら農業を学んでいましたか。

現場で実際に果樹を触りながら作り方を教わることが多く、「作る」ということに特化していました。他のコースでは加工や化学を活かせるコースもあったのですが、私のコースは生産がメインで、私も職人気質な考え方だったと思います。この大学に来て、フードコースやビジネスコースの先生方の話を聞いて自分の考え方では足りないと思うようになりました。

Q3.『これから食の分野を目指す高校生』にメッセージをお願いいたします。

ANSWER 食を学べば学ぶほど、食が好きになり、食に感謝できる人になれるはずです。当たり前にあるものが自分のもとへやってくるまでの仕組みを学ぶことはとても身近で面白いので、ぜひ私たちと一緒に食のジェネラリストを目指しましょう!

大学で学んでいて食が好きになったエピソードを教えてください。

具体的に言うと、私はトマトと納豆が食べられるようになりました。納豆づくりの仕組みを講義の中で学び、最初は「嫌いだしなぁ…」という気持ちがあったのですが、こういう風にできているんだ、こういう仕組みで臭みをなくすことができるんだととても興味を持ち、納豆を食べられるようになりました。トマトもあまり好きではなくて食事の中に入っていても友達にあげてしまっていたのですが、1年生の時からトマトの栽培を学んでいくうちになんとなく食べてみようという気持ちになりました。大好きというわけではないですが、食べられるようになりましたし、生食用のトマトより加工用の酸っぱいトマトの方が好きなんだということにも気づきました。昆虫食についても抵抗があったのですが、この世界にはたんぱく質が足りていないなどといった話を聞くと必要なんだと思えるようになりました。

大学に入ってから食への想いや価値観が大きく変わったのですね。

はじめは作ることが好きで食べることにはあまり興味がなかったのですが、講義の中で話題に出たり、紹介があると少しでも関心を持つようになり、大学に入る前よりも食に興味を持てるようになりました。