新潟食料農業大学 Niigata Agro-Food University

学長コラム

【第30回】日本の棚田 新潟の棚田

2018.08.03

棚田百選 
「棚田は日本のピラミッド」といわれることがあります。
先人たちが山を拓き、石垣を築き、水を引き、畔を盛り
気の遠くなるような年月を重ね、棚田が作られました。
いまから約20年前の平成11年(1999年)5月、全国から応募のあった36府県117市町村(当時)にある
134カ所の棚田が「棚田百選」として認定されました。選考の基準は国土保全、環境保全でした。
継続して生産活動を行うことを通じて棚田が維持され、国土、環境保全が実現すると考えたのです。
同時にそのための費用として、地域のいろいろな活動に自由に使える
「中山間地域等直接支払い交付金」も準備されました。

新潟の棚田、隣県の棚田 
この地域で認定されているのは新潟が7か所で、隣県では山形が3、富山2、長野16です。
なお、群馬、福島では認定がありません。
新潟の内訳は旧市町村で
①松之山町・狐塚、②高柳町・梨ノ木田、③大島村・蓮野、④高柳町・大開、
⑤下田村・北五百川、⑥安塚町・上船倉、⑦高柳町・花坂です。
とりわけ松之山は有名で、英国人写真家のジョニー・ハイマスさんの作品「たんぼ」(1994年)にも登場し
息をのみ、心を打つ美しい風景が多く取り上げられています。

棚田の保全活動 
立地する地域の多くは高齢化、過疎化が進み、維持が困難という状況も出てきました。
百選に認定されてから、例えば、姨捨、輪島、千葉大山のように、
棚田のトラストやオーナー制が実り交流が盛んになり
資金的、人的な応援もあってよい方向の棚田もあるのですが
一方では、撮影の人々が水田に勝手に入り込み畔を荒らすなどで、
「来てほしくない」という声も聞きます。貴重な財産の維持・承継をよく考えましょう。

NAFUの授業で棚田を紹介 
新潟には、佐渡などに、百選に認定されたもの以外の棚田が数多くあり
地域の人々や都会からの応援団に支えられながら維持・承継されています。
NAFUでは、棚田について、歴史、特徴、活動などを、1年次の授業で学習します。