新潟食料農業大学 Niigata Agro-Food University

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学長コラム

【番外編⑤】食、農、地域のあれこれ

2018.12.14

前号に引き続き、水の制御手法としての「コンクリート・マットレス」とちょっと閑話休題で
「モグラとゴキブリ」の話をしてみます。

7 コンクリート・マットレス

北海道大学の前身である「札幌農学校」の岡崎文吉が1902年に発明した護岸技術、
この改良型は、いまでもアメリカのミシシッピ川で現地生産され、利用されている。
その基本は、「いかなる大河でも水は蛇行する。従って、水流の当たる
箇所のみの崩壊を防ぐマット(=長方形のコンクリートを針金で繋いでスダレ状にしたもの)を
垂らすのが有効な対応策である」というところにある。

これによって、崩壊を防ぎ、同時に、水深(=水路)も確保できる。
自然、水に逆らわず、共生こそが大事だというのである。
この考え方を英語に映すと、支配する“Control”ではなく
上手に折り合いをつける“Manage”に当たるのかもしれない。(風に吹かれて 20133月号)

8 モグラとゴキブリ

・モグラ
わが国は、長らく「アズマモグラ」の天下であった。太平洋戦争後のこと、
南洋種の「コウベモグラ」が九州に上陸して東征、瞬く間に勢力を伸ばした。
富士川の線まで進出して東西の均衡がしばしの間は保たれていた。
その理由は、コウベモグラは、高冷地、溶岩地には比較的弱いのだと説明されていたのだが、
なんと、富士山を北側から迂回して、関東地方に達したようである。
ちなみに、コウベモグラとはいっても、たまたま発見地が「神戸」だっただけで、もともとは南洋種なのである。

・ゴキブリ
これも種類は多い。象徴的なのは、「クロゴキブリ」と「チャバネゴキブリ」である。
比較的寒さに弱いチャバネゴキブリだったが、耐寒性能のよい家屋の普及、道路、鉄道、橋、トンネルの発達で
自動車、列車に便乗して東進したと考えられている。

(風に吹かれて 20131月号)