新潟食料農業大学 Niigata Agro-Food University

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学長コラム

【第49回】飢餓、水不足、食料安全保障

2019.01.11

「G20新潟農業大臣会合記念シンポジウム」(食の新潟国際賞財団が主催)のパネルデイスカッションでは
①飢餓の撲滅、貧困への対応、食料の安全保障
②フ-ド・バリュ-・チェ-ンと所得向上
③次世代農業の担い手づくり、女性問題
が取り上げられた。このうち、①に関する数字、デ-タを紹介しておきたい。

安全な水 
WHO(世界保健機構)、ユニセフの発表によると
自宅で清潔な水が十分に使えない人の人口(2015年)は、21億人で、世界の人口の約3割に及ぶ。

世界の飢餓人口 
WFP(世界食糧計画)の2017年の数字では、82000万人、
アジアで5億人を超え、アフリカも2億人を超える。
さらに、この飢餓人口は、次第に減少してきたのが、この3年は増加傾向にある。
気象変動と地域紛争がその原因であるとされている。

食料安全保障の定義 
国際的な場で合意されている「食料安全保障」の定義は、
①食料供給の可能性(チャンス)はあるか
②入手可能性はあるか
③栄養のバランスはあるか
④供給・入手の安定性はあるか
以上の4つの条件の全てを満たしていることである。

日本の現状は、果たしてどうだろうか、大いに考えさせるところである。

フード・ロス、フード・ウエイスト 
パネリストの一人であった「FAOの日本代表」チャ-ルズ・ボリコさんは
年間646万トンもの食料が食されずに廃棄されている日本の現状について
賞味期限をあまりにも重視する状況などを例示して嘆いておられた。
フ-ド・バンク、ドッギ-・バッグ(食べ残しの持帰り)、
そして、「3010運動」などの普及も考えていく時代である。
2030年での実現を目指す<SDG‘s>(地球の持続的発展目標)の中にも「ゼロ・ハンガー」が入っている。NAFUの教育、研究の場でも、今後は、こうしたSDG‘sを強く意識した活動
取組が求められることになるに違いない。

(注)<SDG‘s>は、17の目標と169のタ-ゲットを掲げ、これを2030年までに実現し
地球の持続的発展を図ろうというもので
とくに、2020年の東京オリンピック&パラリンピックでは
世界に向けて「日本の取組み」を明らかにしていこうとしている。