荒木 肇

Hajime Araki
教授

学位 農学博士 北海道大学 1985年取得
担当科目 農学基礎実習、基礎ゼミⅠ・Ⅱ、栽培学概論、野菜園芸学、栽培科学実験・実習、卒業研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
専門分野 蔬菜園芸学、栽培学、農作業体系学
研究テーマ
  • 自然エネルギー活用や温暖化に対応する作物生産技術
  • バイオマス資源による農耕地環境の改善と作物生産
  • 消費者ニーズを考慮した新たな種苗生産や栽培体系

高校生へのメッセージ

新潟県新津市に1991年から2003年まで住んでいました。この時の経験や人間関係が自身の成長を支えてくれたことから、新潟県の農業を手伝いたい気持ちで務めています。作物を含め食料をつくるのは人の技術です。作物を自分で初めから最後まで栽培し収穫調整すると、必ず発見があります。発見は人によりまちまちですが、それが発展・革新につながります。エンジニアリングのない農業はなく、農業機械には積極的に触れましょう。

作物の周辺研究も重要です。温暖化による気象異変が顕在化しています。多少の異常気象でも作物を生産する技術や温暖化に適応した技術も研究対象になります。私はマメ科緑肥を肥料+土壌改良資材としたトマト栽培を研究しました。定植時期の不安定気象を克服する技術として小球を植えるタマネギ生産も研究しています。技術だけでは産業にはなりません。その技術が活用される生産システムや社会環境・需要が必要です。その意味で、作物加工を勉強し、広義の流通を実際に努力している方と一緒に活動して学ぶことが重要と思います。自然エネルギーを活用した野菜生産とその商品化や地域振興に関わった経験を学生さんに伝えようと思います。意欲がまず第1です。

企業へのメッセージ

新潟県新津市に1991年から2003年まで住んでおり、今回の赴任は微力ながら力になりたいとの気持ちです。食産業に基盤は広義の食育と考えます。保育園・幼稚園や小学校から園庭や校庭に作物があり、それを食べられる環境が理想です。調理用トマトは省力的で、すぐ給食等にも利用できますので、希望する学校等とは連携したいと思います。新技術が社会に導入されるには特別な努力が必要なことを経験してきました。自然エネルギー(地中熱・雪冷熱・堆肥熱・小水力発電)でチコリーやホワイトアスパラの室内生産に成功しましたが、それによる地域発展への連動には社会的協働が必要です。この分野を志向する自治体、企業やNPO等の方々と協力していきたいと思っています。

これまで、北海道タマネギ生産のクラウド管理システム確立に関する研究をJAや家電メーカーと共同でしてきました。私の担当は作物生育に関することですが、必要な時にお声かけください。野菜分野について、オランダの種苗会社と共同でアスパラ品種やヨーロッパ野菜の特性調査をしています。多様な野菜類を扱いますので、新規食材の可能性があれば共同も可能と考えております。