岩坂 健志

Takeshi Iwasaka
教授

学位 博士(学術) 東京工業大学 2010年取得
専門分野 金融論、企業経営、リスクマネジメント、企業の社会的責任(CSR)
研究テーマ
  • 社会的課題解決・企業の社会的責任遂行のための金融機能
  • 地域の課題解決に取り組む社会的企業と地域振興の関係
  • 発展途上国の課題を解決するためのBOPビジネス

高校生へのメッセージ

みなさんこんにちは、岩坂健志といいます。最初の授業の自己紹介では、いつもただのおやじだから気軽につきあって欲しいと言っています。会社や組織のお金に関すること(「コーポレートファイナンス」と言います)を3年生の授業で担当しています。また、仕事を通して世の中の問題をどのように解決したら良いのだろう?ということなどを専門にしています。国際的に見た場合、日本はまだ幸せな社会だと思います。一方で皆さんがこれからの人生を歩むにあたり、深刻になっていく問題も増えています。環境問題だとか少子高齢化だとか格差の拡大だとか聞いたことがあると思います。また、幸不幸にかかわらず世の中は常に変化しています。これを乗り切ることは苦労かもしれませんが、自分を成長させる大きなチャンスだと思います。大学を卒業して40年近く経ちますが、やはり大学時代が人生の中で最も楽しかった時期ですし、勉強に限らず沢山のことを吸収できた期間でもあります。大いに大学生活を楽しんで欲しいと思っています。私はずっとビジネスの世界にいた人間です。また、仕事で数々の失敗も重ねてきました。その中で学んだこともあります。実務家としての私の経験が中心になりますが、皆さんが大学を卒業されて仕事に就いたときにお役に立てるようなことをお伝えできれば嬉しいと思っています。

企業へのメッセージ

教員の岩坂です。よろしくお願い申し上げます。国連主導でもあるのですが、日本においても近年コーポレートガバナンスコードや日本版スチュアードシップコードが制定され、ますます企業が社会的責任(CSR)をはたす動きが強まっています。環境(E)・社会(S)・企業統治(G)の頭文字を取ってESG経営と呼ばれたりしています。いままではCSRはコストと考えられていましたが、今ではマイケルポーターが言うCSV経営のように、本業を通して社会的課題を解決することが大きなビジネスチャンスと考えられています。この国際的な動きはここ新潟でも変わりありません。新潟自体がかかえる課題解決をビジネスチャンスととらえるばかりでなく、日米修好条約における開港五港の一つである新潟は、歴史的にも海外に開かれており国際的ビジネスにもチャンスがあると思っています。私は機関投資家として国内外で投資業務を経験し、その後は環境分野でしたが、ベンチャー企業の財務担当として企業経営にもたずさわってきました。私がいたのは大学発ベンチャーであり公的資金も注入されていました。奇しくも産学官連携のたまものに身を置いていたことになります。財務面やCSRの推進、社会面からの新しいビジネスチャンスの発掘など、何らかの形で皆様に貢献できれば幸いです。