渡邉 剛志

Takeshi Watanabe
教授

学位 農学博士 東北大学 1984年取得
担当科目 食料産業概論、基礎ゼミⅠ・Ⅱ、食品学概論、食品微生物学、科学Ⅱ、食品科学実験・実習、卒業研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
専門分野 応用微生物学
研究テーマ
  • 地域微生物資源を活用した、食品や農業に利用可能な有用微生物の探索と応用開発
  • 微生物によるバイオマス多糖分解利用機構の解明とその応用

高校生へのメッセージ

微生物は、発酵食品の製造はもちろん、抗生物質、酵素、アミノ酸・核酸などの工業生産にも大活躍しています。また、地球環境の形成維持にも欠くことのできない存在です。このような様々な役割を果たす上で、微生物が生産する酵素が大きな役割を担っています。たとえば、キチンやセルロースなどの多糖は地球上で膨大な量が生産されますが、その多くが微生物の酵素によって分解され、リサイクルされています。私は、食品や農業への利用に大きな可能性を秘めたキチンを分解する微生物と、酵素や遺伝子に注目して研究を進めてきました。キチンは膨大なバイオマス資源であると同時に、その分解物や誘導体が優れた機能性を持ちます。また有害生物を抑制する際の標的となります。さらに、麹菌や酵母などの有用微生物の細胞壁にも含まれていますが、これらの微生物の機能の改善や、より優れた性質を持つものを探索することも重要です。

食料農業大学では、食品や農業への貢献を目指して、より広い視野で微生物機能の解明と応用研究を展開していきたいと考えています。私たちと共に、無限の可能性を秘めた微生物の機能を解明し、食品や農業に活用する勉強をしていきましょう。

企業へのメッセージ

食料農業大学が立地する新潟県の県北地域には、新潟を代表するいくつもの酒造会社があり、またこの地域ならではの特徴的な発酵食品が作られ、さらに伝統的なこだわりを持つ発酵調味料のメーカーがあります。豊かな自然もまた微生物の宝庫です。このような地にあることは、食品や農業、発酵・醸造への貢献を目指して微生物機能の解明とその応用研究を展開し、また優れた機能を持つ微生物を探索する上で大変恵まれたことと言えます。 私は、これまで特に食品や農業への利用の可能性を秘めた多糖であるキチンを分解する微生物と、その酵素や遺伝子に注目して研究をおこなってきました。キチンは巨大なバイオマス資源であると同時に、その分解物や誘導体が優れた機能性を持ち、また植物病原性のカビや線虫などの有害な生物を抑制する標的となります。さらに、麹菌や酵母などの有用微生物の細胞壁にも含まれる重要成分です。 今後は、微生物関連分野における地域的なニーズ、醸造や発酵の現場の課題やニーズを学び取り入れながら、食品や農業への貢献を目指した微生物機能の研究開発を、企業や行政とも連携できるより広い分野で行いたいと考えています。

業績等

論文
  1. D. M. Tran, H. SUGIMOTO, D.A. Nguyen, T. WATANABE and K. SUZUKI. 共著 .Identification and characterization of chitinolytic bacteria isolated from a freshwater lake.Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry.2018;82(2):343-355(原著論文)(発刊済)
  2. H. TANAKA, H. AKUTU, I. YABUTA, M. HARA, H. SUGIMOTO, T. IKEGAMI, T. WATANABE and T. FUJIWARA. 共著 .A novel chitin-binding mode of the chitin-binding domain of chitinase A1 from Bacillus circulans WL- 12 revealed by solid-state NMR..FEBS letters.2018;592(18):3173- 3182(原著論文)(発刊済)
学会等研究発表
  1. I. PENTEKHINA, D.M. Tran, T. HATTORI, T. WATANABE, H. SUGIMOTO and K. SUZUKI. Cloning and sequencing analysis of chitinase and AA10 protein genes in chitinase system of Serratia plymuthica SWSY-3.47.日本農芸化学会 2019 年度大会(東京),2019 年 3 月 24 日(口頭発表)
  2. 杉本華幸,中島優,中村禄朗,渡邉剛志,鈴木一史.多糖モノオキシゲナーゼ,CBP21 の構造安定性
    -金属イオンの効果-.日本農芸化学会 2019 年度大会(東京),2018 年 3 月 26 日(口頭発表)
  3. 多田瑞季,小田陽介,猪浦弾,鈴木一史,渡邉剛志,杉本華幸.連続反応性をもつ 3 種のキチナーゼによる基質分解反応の速度論的解析.第 18 回日本蛋白質科学会年会(朱鷺メッセ(新潟市)),2018年 6 月 26-28 日(ポスター発表)
  4. N. MUNAKATA, K. HORII, T. YAMAGISI, Y. KOJIMA, T. WATANABE, H. SUGIMOTO and K.SUZUKI.Coordinated regulation of chitinase system by small RNA in Serratia marcescens.The 14th International Chitin and Chitosan Conference & 12th Asia-Pacific Chitin and Chitosan Symposium(関西大学(大阪府吹田市)),2018 年 8 月 27-30 日(ポスター発表)
  5. I. PENTEKHINA, D.M. Tran, T. HATTORI, T. WATANABE, H. SUGIMOTO and K. SUZUKI. Identification of chitinase genes in chitinolytic bacteria isolated from Sakata in Niigata, Japan. The 14th International Chitin and Chitosan Conference & 12th Asia-Pacific Chitin and Chitosan
    Symposium(関西大学(大阪府吹田市)),2018 年 8 月 27-30 日(口頭発表)
  6. 杉本華幸,本山彩香,片桐絵里奈, 渡邉剛志,鈴木一史.Effects of metal ions on the thermal unfolding of lytic polysaccharide monooxygenase, CBP21.第 56 回生物物理学会年会(岡山大学(岡山市)),2018 年 9 月 15-17 日(ポスター発表)
  7. I. PENTEKHINA, D.M. Tran, T. HATTORI, T. WATANABE, H. SUGIMOTO and K. SUZUKI. Chitinase system of Serratia plymuthica isolated from Sakata, a sand dune lake, in Niigata.KAAB International Symposium 2018(新潟大学),2018 年 9 月 27 日(口頭発表)
所属学会

日本農芸化学会,日本生物工学会,日本キチン・キトサン学会,日本応用糖質科学会,日本酒学研究会

その他の教育研究活動
  1. 学外兼務講師等
    ・新潟大学自然科学系(農学)フェロー,2018
    ・新潟大学日本酒学センターメンバー,2018
学内委員会活動 学生委員会(委員長)