佐藤 豊三

Toyozo Sato
教授

学位 農学博士 筑波大学 1982年取得
担当科目 農学基礎実習、基礎ゼミⅠ・Ⅱ、微生物学概論、作物生産科学基礎実験・実習、植物病理学、環境微生物学、植物分子科学実験・実習、卒業研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
専門分野 植物病理学、菌学、
微生物多様性/分類、基礎微生物学
研究テーマ
  • 植物病原菌類の分類・同定および病原性などの特性解明と制御
  • 野生植物・雑草の寄生菌類相解明による作物病害の伝染源解明
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高校生へのメッセージ

かび(菌類)は私たちの身の回りのいたる所で生きています。あるものは味噌・醤油やこうじといった発酵食品の製造に欠かせない有用微生物である一方、別の菌は人間のアレルギーや多くの作物病害、食品の腐敗などを引き起こす有害微生物でもあります。菌類を正しく理解し、効率的に利用・制御することは、経済的かつ環境配慮型の食品加工と病害防除の取り組みに他なりません。本学ではその観点から日本の伝統発酵食品を世界に発信し、農業の未来を切り開いていくことを学ぶとともに、菌類利用・制御の新たな可能性を探っていきます。次の卒業研究テーマを用意して皆さんを待っています(詳しくは企業へのメッセージを参照)。
①大豆の祖先種ツルマメに寄生している菌が新潟県特産の枝豆(大豆)の病害を起こすか調べて、新たな防除を考えてみませんか?
②今後作物として有望な薬用植物に発生する様々な新規病害の原因を明らかにして収量増加につなげてみませんか?
③もやしやスプラウトに腐敗を起こすかびを調べて制御法を開発し、安心・安全な食材供給に貢献しませんか?

企業へのメッセージ

湿潤温暖な日本では、かび(菌類)は私たちの身の回りのいたる所に生息しています。 ①新潟県の代表的作物、枝豆(ダイズ)にはこれまで45種類もの菌類病害が報告されています。ダイズは野生種のツルマメから改良された作物と言われており、最近、ツルマメには24種のダイズ病原菌が寄生していることが明らかになりました。PDF ツルマメはダイズ畑の近くにも生えるため、ダイズ病害の伝染源になっている可能性があります。環境にやさしく省力的なツルマメの除草法を開発してみませんか?
②多くを輸入に頼ってきた生薬の価格が近年高騰していることから、原料の薬用植物の自給が切望されています。現在栽培研究が全国的に行われていますが、様々な新規病害が発生して原因究明と防除対策が求められています。御社の契約栽培者の畑は大丈夫でしょうか?
③緑豆・ブラックマッペもやし、豆(大豆)もやしおよびスプラウト類は暖かい屋内で大量の水を使って作るため、原料に潜む様々なかびがしばしば腐敗を起こします。そのかびごとに性質や生態が異なります。御社の原料は大丈夫ですか?対策は万全ですか? PDF

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