【授業紹介】3年生フードコース かまぼこ製造を行いました<食品プロセス学実験・実習>

食農大の日常 2021.10.1

9月21日(火)より後期授業が始まり、学内は学生の声が響き賑わっています😊

今回は3年生フードコース必修科目「食品プロセス学実験・実習」でのかまぼこ製造の様子をご紹介。
3年生からは実験・実習の授業が増え、座学で学んだことを実際に自分自身で経験しながら学びを深めていきます。

9月28日(火)、9月30日(木)の授業は(株)堀川 様より職員の方をお招きし、かまぼこ製造を行いました。

実習の目的は「水産練り製品において食塩の重要性を知る」。
食塩の添加量の違いやすり身と混ぜて練る具材かまぼこの食感にどのような影響を与えるのかを比較します。

 

・9月28日(火)

まずはスケトウダラの冷凍すり身を擂潰(らいかい)(すり潰すこと。この作業がかまぼこ製造の上で非常に大事!)し、①食塩なし、②食塩1%添加、③食塩3%添加の3種類の試験区を製造。

20分加熱し、20分冷却の後、実食し判定!

見た目に大きな差異はありませんでしたが、食べてみたり、折り曲げたりして食感や弾力の違いを感じ取ることができました!

・9月30日(木)

今回は板付けかまぼこと好きな具材とすり身を混ぜた揚げかまぼこの製造を行いました。

板付けかまぼこは「坐(すわ)りあり」と「坐りなし」の2種類。

「坐り」とは、加熱前のかまぼこを10〜15℃で18時間〜20時間放置、または30〜40℃で60〜90分放置させることで、魚肉タンパク質の網状組織を形成させる工程を言います。これによって強い弾力が生じるため、坐りはかまぼこの製造において大変重要な生化学的現象です。

加熱の間に好きな具材を混ぜて「オリジナル揚げかまぼこ」を製造。
アボカドやネギ、青じそ、柚子胡椒、生卵、さらにはパイナップルやキウイなどアイディア溢れるかまぼこが見られました。

梅干しを混ぜた学生は「うまく固まらなかった」と教えてくれました。これは梅干しの酸味が強く(pHが低いため)、かまぼこのタンパク質の構造を崩すからなのだとか!

さらに水産練り製品製造技能士2級を持つ職員の方による板付けのデモンストレーションを見せていただきました。
無駄のない滑らかな動き、正確な板付けにまさにプロの技術を間近で見ることができました!

 

工場見学、2日間の実習を通して、学生からは「見た目に大きな差異はないが、食塩の添加量によってこれほど食感が変化することに驚いた」「減塩食が広まる中で加工品の食塩の含有量のバランスも考えさせられるのではないかと思った」「かまぼこは科学だと感じた」などといった声が聞かれました。
今後の学びに繋げてほしいですね。

(株)堀川様、お忙しい中、工場見学、2日間の実習指導、大変ありがとうございました!

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