【卒業研究報告】本学学生の卒業研究3題を胎内市の(有)遠藤青汁新潟センターを訪問して、紹介してきました。

食農大の日常 2022.3.3

 

胎内市で強風と吹雪でJRが全休した翌日、天候が危ぶまれましたが、2月22日、早川喜郎先生と一緒に(有)遠藤青汁新潟センター(以下、(有)遠藤青汁と略させていただきます)を訪問し、2021年度新潟食料農業大学フードコース4年生の金書賢さんの卒業研究「青汁の摂取タイミングが食後血糖値に及ぼす影響」、同じくフードコース4年生のNGUYEN THI THUY TRANGさんの「ケール青汁の時期別成分分析と硝酸イオンの低減方法の検討」、同じくフードコース4年生の里見朋香さんの「未利用農産物の有効利用に関する研究~廃棄ケールからの有用成分抽出に関する研究~」を動画でお見せしながら、報告してきました。

 

松田社長からは、「数字で見ることができることはわかりやすい。遠藤青汁の会員向けのニュースレターに載せてもよいか。血糖値をターゲットにしているわけではないが、お客様から飲むタイミングに関しての問い合わせが多い。食後よりは食前にお飲みになっているお客様が多い。硝酸イオンの季節変動が分かって予想していた通りであった。未利用物からのCaの有効利用ができたら新商品開発につながるかもしれない」とコメントをいただきました。

「また、青汁は機能性食品として売り出しているわけではないが、健康に良い緑黄色野菜の体験的な商品である。このように大学との研究で、数字で科学的に分析・比較できることが、次につながるように思う」というご意見もいただけました。
翌々日には、会員1500人向けのニュースレターに、早速取り上げてくださいました。

青汁ニュースレター222号

(有)遠藤青汁とは、アグリコース 荒木 肇先生のケール栽培に関する研究がきっかけで紹介していただき、青汁を利用した研究が2020年より徐々に始められました。

また、ビジネスコース 斎藤 順先生の研究室で、4年生 深澤卓幹さんが「胎内市の園芸振興に関する方向性~葉タバコ作後の土地利用 サツマイモとケールの比較~」という卒業研究をおこない、松田社長のところへヒアリング調査もさせていただきました。

このように地元の生産者さんとともに、本学が、アグリコース、フードコース、ビジネスコースと横断的に関われたことは、非常に有意義であったと思います。

 

また、松田社長には、本学4年生全員を対象とした科目の「食料産業実践論」の講師もお願いしていますし、 (有)遠藤青汁には、サンプルの提供などご協力いただき、心から感謝しております。今年の卒業研究に成果を出せたことはスタート地点に立てたように思いました。更に、今後の継続を図りながら、新しいビジネスや開発につながるような成果に結びつくように、お互いに情報交換をしながら進めていけたらいいと思います。

松田社長からは、「『作って、加工して、売る』、アグリ、フード、ビジネスの食と農がそろった新潟食料農業大学の存在意味が大きく問われる数年になるかと思います。学生さんに、一人でも青汁やケールに関心を持っていただけることを願っています」とコメントをいただきました。

後日、卒業研究を行った金さんとチャンさんと松田社長と記念写真を撮影しました。

金さんとチャンさんへ、松田社長から、「卒業おめでとうございます。就職も決まっていると聞きました。就職もおめでとうございます。1年間卒業研究大変だったと思いますが、ありがとうございました」とお声をかけていただき、留学生の二人からも「青汁のサンプルをありがとうございました」と挨拶があり、卒業研究を通して地元企業の方との交流も新潟食料農業大学らしい取り組みとなりました。

(文責 フードコース 教授 横向慶子)

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