【番外編①】食、農、地域のあれこれ

学長コラム 2018.11.16

これからはしばらく、過去10年ほどのエッセーのうち、食、農、地域にかわるものを抜粋して
または簡略化してお届けしたい。

1 河川管理がよい方向に

「速く、まっすぐ」という河川管理が、最近、「ゆっくり、寄り道もあり」に変わってきたように思える。
コンクリート三面張りの川が土や木を活用したものに転換され、蛇行も復活の兆しがある。
こうした努力を積み重ねれば、透水性アスファルト舗装への転換と相まって、
地下水の涵養不足、湧水の枯渇、水不足の常態化、<降れば洪水>という状況からも脱却できそうである。

雨水はもとより大事な水源で、東京・墨田区のように「流せば洪水、ためれば資源」と
区内の128施設に12,000立方メートルもの雨水が蓄えられ
一般住居の貯留タンクも240基とは、実に「お見事」だ。
また、雨水を地下に浸透させる「雨水浸透桝」設置への助成も全国66の自治体で行われ、
湧水が各地域に復活しつつある。(日本橋人形町だより 20083月号)

2 「ムーランルージュ」モンマルトルの丘はブドウ畑

フランスに出かけたときのこぼれ話である。
20時から始まる「ムーランルージュ」観劇までの時間帯を
ちょっと無理をしてモンマルトルの丘へのドライブに充てた。
パリ市内の眺望とサクレクール寺院(聖心寺院?)の壮大さは噂どおりであったが
ガイドの説明によれば、かつてモンマルトルの丘一帯はブドウ畑で
そこで採れるブドウでワインを製造するために、クラッシュ用の「風車」がいくつも回っていた。
それゆえ、1889年創業のキャバレーの名前もこれに因んで
「ムーラン・ルージュ」(moulin rouge =赤い風車)としたそうだ。

(日本橋人形町だより 20088月号)

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