【第45回】ニーズとウオンツ 先進的農業経営の工夫

学長コラム 2018.11.30

今回は、ちょっと、食ビジネスを話題にしました。

 ニーズとウオンツ 
「需要に応えた生産」とか「マ-ケットニ-ズへの対応」といわれます。
需要とは何でしょうか。需要には、「現に存在し見えているもの」と
<今は水面下に隠れているが将来見込まれるもの>があります。
これを「ニ-ズ」と<ウオンツ>に整理します。
ニ-ズの方は、見えていて体系的で意識できますので行動=対応もしやすいのですが
ウオンツは、見えない、無意識的、断片的なものですから
常にアンテナを高く、磨いて、予想しなければものにすることができません。
ただし、勝手な思い込みで、これに違いない、こうある「べき」だなどと断定をすれば
失敗するという難しさもありますので、そこは要注意です。

 ラン農家はパリのファッション雑誌を見る 
先進的な農業経営者はどう判断、予想しているのか、一例を挙げます。
ファッション雑誌を「読む」のではなく、「見る」のです。
フランス語や英語で翻訳する必要はないのです。
毎月のグラビアを眺めていれば、「流行の色」がわかるでしょう。
パリのファッションは、1~2年遅れで日本の都会に流行します。
ランの花の色を固定して増やすには多少の時間がかかりますので、このくらいの感覚がちょうどよい。
チュ-リップもバラも同じことです。人々の感覚も変化していきます。
かつては、バラといえば「白バラ」「赤バラ」で
シャンソンの「バラ色の人生」(La Vie un Rose)と聞き当時の方々は「赤色」を思いますが、
若い世代では、「黄色」をイメ-ジする人々も多いことと思います。

時代を読み、将来へ投資する 
食と農のビジネスにとっては、「時代を読む・先取りする、そのことのために分散投資先する」
のも大事なことです。
かつて、「需要への対応3分法」を提唱したことがあります。
①安定収入のためJAに出荷する分(リスク回避)
②ニ-ズと評価を知るために直接販売する分
③将来の需要につながるウオンツを知る、作るための新製品の開発・試験販売
の3つなのですが、いかがでしょうか。

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