ビジネスコース / 五百川 優実

内定先:JR東日本新潟シティクリエイト

卒業年:2023年3月
出身県:新潟県
出身高校:新潟県立高田北城高等学校

Q1. 就職先、進学先として内定先を選んだ理由・きっかけについて教えてください。

ANSWER 私が会社選びにおいて重要視した点は、「ふるさと新潟の更なる発展に貢献できるか」でした。在学中に、新潟市の2030年の理想像をイメージして、その実現に向けての方策を議論するワークショップに参加した経験から、自分自身が仕事を通じて新潟の発展に貢献したいと考えるようになりました。そのため、まちの玄関口である駅ビル運営からまちづくりを行い、人々に価値あるサービスを提供している企業を内定先として選びました。

ワークショップが自身のターニングポイントとなった理由は?

コース長の先生からの推薦を受けて参加したことで、学校の代表として責任感を持つことができたことが、強く印象に残っている理由です。また、就職活動をするにあたって、学生生活を振り返った際に、この経験が一番に頭に思い浮かんだため、内定先選びの際に重視しました。

食品メーカーや小売店など、業種を絞りすぎずに様々な企業に応募していましたが、どのような基準で企業選びをしていましたか?

共通していたのは「自分にとって馴染みがあるもの」ということです。私は元々、電車に乗ることが好きで、休日に駅ビルを回ったりすることが好きでした。そこで、駅ビルを運営する企業や、自分が好きな食べ物を扱う企業に応募しました。営業職に就いて、さらに売り出すことができる商品を扱う仕事は楽しいだろうと考えたからです。また、就職活動が本格化する前に、経験値を上げるために様々な企業にエントリーしていたということもあります。

様々な企業にエントリーする上で気をつけていたことはありますか?

スケジュール管理には気を付けていました。就職活動序盤はメモに残すだけでしたが、興味のある企業の選考が重なっていたため、キャリアセンターの方に相談しました。スケジュール帳で細かく管理するようアドバイスをいただき、メモを細かくとるようにしました。当日になって焦らないよう、就職試験3日前には準備をする企業を決め、目安を立て、スケジュールに追われないようにしていました。また、志望度の高さに関わらず、想定される質問は30~40個くらい書き起こし、答えられない質問がないようにしました。そのため、面接本番で詰まることもありませんでした。

努力の甲斐もあって十分な結果が出ていましたが、就職活動をする上で大変だったことはありますか?

「どの企業の内定を受諾するか」ということに関しては、とても悩みました。入社したい企業が3つくらいあり、どの企業もそれぞれ違った魅力がありました。どの企業もインターンシップには参加していなかったので、企業の中の様子で判断することができず、「どのような基準で選ぼうか」と頭を悩ませました。決め手としては、承諾する2日前にキャリアセンターに相談しに行き、職員の方から今後のキャリアプランの目標について聞かれたり、新潟に貢献したいという気持ちなどを考えた結果、自分自身で納得感を持てたからです。また、新潟県内の企業であっても営業職は全国に行かなければいけないのですが、やっぱり新潟が好きだから新潟で働きたいという気持ちが強くありました。JR東日本新潟シティクリエイトであれば異動も県内なので新潟に貢献できるという点が魅力的でした。

Q2.大学で学んだことを今後、どのように活かしていきたいですか。

ANSWER 私はテナント誘致やイベント企画に携わりたいと考えているのですが、そこで調査情報収集力と発信力を活かしていきたいです。授業では地域の農業生産法人を取材し経営分析を行ったり、地域での飲食店創業プランを考えたりと、フィールドワークを行う機会が多かったため、この力が身についたのではないかと感じています。また、新潟食料農業大学の卒業生ならではの、食と絡めたユニークな発想も仕事に活かしていきたいと思っています。

様々なフィールドワークを経験する中で、一番印象に残っていることは何ですか?

ビジネスコースになってから、3年生の時に豊栄駅の近隣を歩いて住民の方を対象に取材をし、生の声を聞いたうえで創業プランを考えるという経験をしました。何も調べずに自分たちで創業プランを立てるよりも、ニーズを掴んで自分たちで考えることによって納得できるプランを作ることができました。将来、駅ビルのテナント誘致などに携わることができた際にも、自分で取材をしながら地元の声を取り入れた企画を立てることができたらいいと考えています。

テナント誘致に携わりたいとのことですが、入社後は具体的にどのようなことに挑戦していきたいですか?

駅ビルとして、これまで新潟になかったお店の誘致を目指しています。どのようなお店が出店するべきかは、現時点ではわからないので、アンケートや取材を通じて、「みんなが欲しい」と思えるお店を誘致できたらいいと考えています。ただし、現在(2023年1月23日時点)、新潟駅が再開発を進めており、2023年入社の私たちが直接携わるのは難しいと言われています。しかし、新潟駅に限らず、長岡駅など他の大きな駅にも注目して、再開発に関わっていきたいと思っています。このような仕事を通じて、誰にでも自慢できるような成果を挙げたいと考えています。

これまで経験した様々な調査や学びの集大成が卒業研究だったかと思いますが、具体的にはどのような研究をしていましたか?

新潟県の郷土料理をどのようにして継承していくのか、ということをテーマにしました。私は祖母の家に毎週のように通っていて、郷土料理の「のっぺ」を食べていました。郷土料理は祖母の家で食べる機会が多かったのですが、他の家庭でも同じように食べられているのか疑問に思ったことがきっかけでした。新潟市では、郷土料理のレシピ発信や地元のスーパーでのお惣菜としての提供、料理教室などの取り組みがあるものの、郷土料理を継承するためにはさらなる取り組みが必要だと考えました。

就職後に活かせそうな学びは何かありましたか?

駅ビルは利用者が多く、発信するには最適な場所です。フリーペーパーやイベントなど、今回私が研究した「郷土料理」についても発信しようと思えば機会は無限に作ることができると感じました。新潟駅や越後湯沢駅など、様々なイベントを行っている駅があるので、様々な情報発信の場として活用できたらいいと考えています。

これまでの質問で、就職後の挑戦について具体的に聞かせてもらいましたが、将来こうなっていたいという夢はありますか?

新潟食料農業大学は新しい大学なので歴史はまだ浅い大学です。だからこそ、10年20年経った時に「活躍している卒業生の姿」として2期生である私がピックアップされ、新潟で頑張っている先輩として後輩たちに紹介されるようになったら嬉しいです。

Q3.『これから食の分野を目指す高校生』にメッセージをお願いいたします。

ANSWER 私が新潟食料農業大学に惹かれたのは、「食」に対する興味があったからです。食の生産面、加工面、流通・販売面を一体的に学ぶことで、食に関する幅広い知識が身につきます。そして、これらを学ぶ中で自身の働きたい姿や将来像が見えてくるはずです。食に興味がある方は、ぜひ新潟食料農業大学へ!

「食」を好きになったきっかけは?

受験に失敗し、何も手につかなかったときに「食べる時間」が唯一の癒しでした。食に集中できたという経験を通じて、「やっぱり私は食が好きだな」と実感しました。しんどいなあ、と思う時でも、友達と遊びに行く機会があればカフェ巡りをするなど、私は常に食と関わりながら生きていると思っています。両親にその話をしたところ、「食が好きならこういう大学があるよ」とCMで勧められたのが本学でした。新設校だったこともあり、様々なことに挑戦できるのではないかと思い、この大学を受験しました。

期待を胸に入学したのですね。大学生活を振り返って期待通りだったなと感じていますか?

社会に出てから学んだ経験が活きた時、初めて「この大学を卒業してよかった」と実感するのだと思いますが、今の時点では4年間を振り返って「楽しかったな」「充実していたな」と感じています。私の姿を見た両親からは「他の大学に入学するよりも絶対に楽しかったと思うよ」とも言われたので、よかったなと思います。「勉強、勉強」というだけでなく、農業実習やサークルの立ち上げなど、様々なことを経験できたので、のびのびと過ごすことができました。先生方も入学前に思っていたよりも気さくで親身になって話を聞いてくださる方ばかりでした。

大学の先生というとどのようなイメージでしたか?

大学の先生についてのイメージは、本学に入学する前は「大学の先生=堅い」というものでした。また、高校時代に「高校の先生は身近に話しかけてくれるけれど、大学の先生は雰囲気が全然違う」と言われていたため、先生とのコミュニケーションは難しいのではないかと思っていましたが、実際はとてもフレンドリーで、自分自身の経験としては高校時代の先生よりも仲良くなれたので、イメージとは真逆でした。入学前に見た大学のホームページに「先生が気さく」と書いてありましたが、全くその通りでしたね。

先生との思い出を教えてください。

1年生の頃は胎内キャンパスに通っていました。その時にある先生と小まめに連絡を取り合ったり、授業の合間の休憩時間のたびに研究室に顔を出して一緒に食事をしたりもしていました。それを楽しみにしていたので、ビジネスコースになって胎内キャンパスに行く機会が減ったのは寂しかったです。その先生に限らず、皆様とても親切で、ゼミの指導教員の先生もとても気さくです。

生産、加工、流通・販売が一体的に学べるのが魅力、とありましたが学べてよかったなと思うことはありますか?

祖母がブドウ園をやっていたこともあり、昔から生産には少し馴染みがありましたが、加工についてはまったくイメージが湧かなかったので、どのような人が携わっていてどのような加工がなされているのかということは全くの未知でした。流通についてもイメージはついていますが、その過程の中で誰が関わっているのかはわからないまま入学しました。しかし、実際に新潟食料農業大学で食料産業学を学んでみると、様々な人が協力して一つの商品が生み出されていることに気づき、「繋がっているな」と感じました。自分の仕事とは異なりますが、例えば営業として働くなら、生産についても加工についても知っていた方が幅広い視野で提案できるのではないかと思います。