アグリコース / 藤﨑 栞奈

内定先:新潟県職員(農業)

卒業年:2024年3月
出身県:千葉県
出身高校:千葉黎明高等学校

Q1. 就職先、進学先として内定先を選んだ理由・きっかけについて教えてください。

ANSWER 希望する就職先について悩んでいる中で、身近な方々と相談しましたが、自身のキャリアプランなどを中々決められずにいました。そんな中で、キャリアセンター長の松本先生から公務員どうですかと言われました。半分挑戦だと思いながら、受験してみたところ、運よく1次試験を通過しました。そこで、本格的に就職を考えて最終試験に臨み、内定を頂きました。修士課程の1年目でしたが、来年も同じように進路に迷う事が目に見えていたことや、来年も合格できる確証がないことから、思い切って公務員への就職を決断しました。公務員の仕事内容などを聞いて、自分の適性とも大きく不一致がないと感じたことも決断した要因の一つです。

そもそも公務員というキャリアの選択肢を考え始めたのはいつ頃ですか?

特にいつ頃から、というわけではないのですが、適職診断のようなものでは、公務員と記載されるケースが多かったので、意識し始めたタイミングはそのあたりですね。向いている職業ということで、意識はしていました。

公務員になるにあたってやってみたいことはありますか?

ゆくゆくは地域の農業従事者の方々に学んできた知識を提供することが出来れば、と考えています。また、県職員であれば、異動の頻度がそれなりにあると伺ったので、様々な職種、地域から学び、目標を達成できるよう知識と経験を蓄えたいと考えています。

進路決定について後輩たちに伝えたいことはありますか?

就職活動の準備はとにかく早めにした方がいいと思います。不安は少なく、面接当日も力を発揮しやすいと思いますね。また、自分の能力が及ばないと諦めるのではなく、一旦、インターンシップに参加してみる、会社説明会を聞いてみる、面接に参加してみる、というのを心がけて欲しいなと思います。自分で就職活動や大学院進学のハードルを上げないというのは、大事かなと、就職活動を通して感じることが出来ました。

Q2.大学で学んだことを今後、どのように活かしていきたいですか。

ANSWER 大学ではアグリコースを選考していましたが、他コースのビジネスやフードについての教養も得ることができる環境でした。これらの農業全般に関連する知識は、事業者や消費者とのコミュニケーションを取るうえで持っていて損はないと思います。配属先でそのような立場となった場合、アグリに限らず、ビジネスやフードの視点も活かしつつ相手にとって有益な情報が提供できれば嬉しいです。

研究はどのようなことをされていましたか?

水田の害虫の防除をやっていました。新潟県ではまだそんなに出てきていない害虫なのですが、九州地方の方でかなり被害が拡大しているようです。私は元々動物や生物に関心が高く、そのためゼミの先生に相談したところ、科研費の兼ね合いもあり、今の研究の提案をしていただきました。自分としては、これまでやってきた学びと興味のある分野が結びついた内容だったので、取り組んでみようと思えました。

研究活動を通じて、感じたことはありますか?

研究をする中で、農家さんの水田をお借りして、除草用の機械を動かしていると、水田に実際に使ってみると結構問題があったりとか、市販されているものでも、まだまだ改良できる点があると感じました。大学では、理論的な学びも多くやったのですが、実際に目で見ないと認識が合わないと思いました。特に農業分野においては、実際に現場をみて、生産者さんからお話を聞いて、情報を精査する大切さを学びました。

大学時代、アグリ分野以外も積極的に学んでいましたが、入学前は何を学びたいと考えていましたか?

実家が農家ということもあったので、最初は関係性の高いアグリ分野へ進もうと考えていましたが、それだけで決めきるのはもったいないと感じ、迷いました。ただ、別コースの授業も受けられるとのことだったので、フード、ビジネス分野の話も聞くようにしました。ビジネス分野の話は、農業経営を行っていくには、ビジネス的観点が必要だと感じました。フード分野では、もともと食料生産を何のためにやっているのかということや、美味しさや栄養面でなぜ必要なのか、これを生産に組み込んだら、美味しくなる、栄養価が挙がると言った視点を得られたのがフード分野の学びでした。農業をするにしても、他の分野の知識は重要だと気付きました。

Q3.『これから食の分野を目指す高校生』にメッセージをお願いいたします。

ANSWER 「食」は、私たちが生きる上で欠かすことができないものであり、食の分野は非常に重要な分野です。本学は、「食料産業学」を専門的に学ぶことができる大学です。食料産業学は、食の生産から加工、流通、販売までの全プロセスを学ぶことができます。特に、地域活動が活発なので、クラブ・サークル活動などで学生と地域が交流している場面が多くあります。もし、「食」と「農」に興味があるのであれば、本学では、食のジェネラリストになるために必要な知識やスキルを身につけることができます。ぜひ、食と農の分野に情熱を持ち、新潟食料農業大学で学んでみてください。

そのように感じた理由を教えてください。

私は「6次産業化クラブ」というクラブに所属していました。また、1年生の頃に先輩や先生が行っている活動に参加させていただいたこともありました。そういった活動をしていく中で、自分の興味があるものが見つかっていくんじゃないかと思っています。私自身も、明確にやりたいものというのが定まっていませんでした。そういう人ほど、色々なことにチャレンジして欲しいかなと思います。その中で向いていることが見つかることもあるだろうし、逆に向いていないことも見つかるはずなので。

藤﨑さんはそういった活動を通して、何か見つかりましたか?

まだまだ探している、というのが本音です。ただ活動を通して、物事を知らないとそもそも自分の中の選択肢に入ってこない、というのは感じました。そういった意味では、やらないという選択肢をとるより、時間を持て余すのであれば、何でもいいので1つでも2つでもチャレンジして欲しいなと思っていますね。

大学4年間を振り返って、どのような学生生活でしたか?

コロナ禍などがあり、大変だった時期もあったのですが、リモート授業などを経験できたこともあったので、意外と楽しむことはできました。あとは車を持ったことで、行動範囲が広がりました。また、着ぐるみアルバイトを経験できました。とても貴重な経験でした。ただ、1、2年生の時にもう少しいろいろな活動に積極的に参加しておけばよかったなという後悔はありますが、トータルで見れば、様々なことにチャレンジできた4年間でした。