食農大の日常
【卒業研究紹介】フードコースの卒業研究の様子をご紹介!
本学では1期生が今春から4年生になり、就職活動と並行して卒業研究への取り組みが始まっています。
今回はユニットと呼ばれる4名の教員合同で行っているゼミを2週にわたって取材しました!
5月31日(月)、まずは前週に行った活動報告と今後行う予定を発表し、その後、2名の学生による先行研究の文献紹介が行われました!司会も学生が交代で行っています。
「りんごシードルの適正飲用温度と料理との相性」を卒業研究テーマとしている学生は「ワインの酸と料理」渡辺 正澄 ら著『日本醸造協会誌』(1988)という文献を発表しました!
文献紹介の内容は、「リンゴ酸」系のワインには、乳酸が少なく、グリコーゲンの多い料理素材と相性がいいことが確認できました、また、料理中の味覚的に最も影響している成分とほぼ同一レベルが含まれているワインを選ぶことが、ワインと料理を最もおいしくいただくコツの一つであることがわかりました。文献の内容を丁寧にまとめ、初めて聞く人にわかるように説明し、先行研究から自身の研究へ活かせる部分を探し発表しました!「文献に紹介されている図表にアイディアで書き加えた説明がわかりやすい」と参加の4年生から意見もでました。
また、「巻貝がもつフグ毒結合タンパク質に関する研究」を行う学生は、Pai-An Hwang ら著「Tetrodotoxin-binding proteins isolated from five species of toxic gastropods(5種の有毒巻貝から単離したテトロドトキシン結合タンパク質)」『Food Chemistry』(2007)という英文の論文をまとめ、発表しました!
専門用語が多く並ぶ先行研究を、研究の背景から実験方法、結果まで詳しくまとめておりました!
発表の後は質疑応答の時間が設けられ、活発な議論が交わされました!
6月7日(月)、今回も引き続き活動報告と代表の学生による文献紹介を行いました。
「イタリア野菜および香辛料の摂取タイミングが血糖値スパイク変動に及ぼす影響」をテーマとし、研究を進めている学生は、「食品の摂取順序が食後血糖値および中性脂肪値に及ぼす影響(ドレッシングによる違いについて)」川北久美子ら著『南九州大学研報47A』(2017)をわかりやすくまとめ、発表しました!
皆さんも「食べる順番を意識して食べる」特に、「野菜サラダを先に食べると良い」と耳にすることがあるのではないでしょうか?「サラダを先に食べるとき、ドレッシングに含まれる脂質と酸が多くなるに従い、血糖値抑制効果が強くなる」という結論に至った文献でした。
日常生活の身近な疑問に焦点を当てた先行研究で、活発な質疑応答が交わされました。
次に「スケトウダラから魚肉たんぱく濃縮物の製造」鈴木たね子 ら著『日本水産学会誌』(1978)について紹介がありました!
植物性原材料で作られた代替肉が話題となっている現代ですが、今回の発表は、魚肉を畜肉に代替しようとタンパク質化学の観点から研究がはじめられた当初の論文について紹介しました。
魚肉たんぱく濃縮物の製法から実験方法とその成果まで丁寧にまとめ発表しました。
先生や学生からの質問やアドバイスで新たな課題や今後の研究の展望が見つかった学生も。
先行研究から学び取ったことを自身の卒業研究に活かし、今後、どのように卒業研究が進むのか楽しみですね!
NAFUマガジンでは今後も卒業研究の様子を紹介します! お楽しみに!
また、WEBオープンキャンパスでは動画で卒業研究の様子を紹介!ぜひご覧ください!
WEBオープンキャンパス:https://nafu.ac.jp/web-opencampus/