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科学研究費「挑戦的研究(萌芽)」に吉岡俊人教授が採択されました!

7月9日(金)、科学研究費「挑戦的研究(萌芽)」に本学食料産業学部食料産業学科アグリコースの吉岡俊人教授が採択されました。吉岡俊人教授の紹介ページはこちら↓

吉岡 俊人 | 学部・学科 | 新潟食料農業大学 (nafu.ac.jp)

 

この研究費は、これまでの学術の体系や工法を大きく変革・転換させることを志向し、飛躍的に発展する潜在性を有する研究に助成が行われる制度で、採択率はわずか12.8%(昨年実績)となっています。

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研究課題名:雑草特性の本質的要素である生活史可塑性を発現する遺伝的機構の解明

研究概要:

【目的】雑草の防除が困難である要因は、種子発芽と開花結実のタイミングが柔軟であること、生活史可塑性である。本研究では、冬生雑草の生活史可塑性を発現する遺伝的機構の解明に挑戦する。

【方法】冬生雑草の種子が冬期の低温に遭遇すると、越年草では二次休眠が、一越年草では種子春化が、それぞれ二者択一的に誘導される。そこで、二次休眠および種子春化の責任遺伝子を決定し、それらが低温で発現制御される機構を解析する。

【意義】本研究によって、雑草に代表される攪乱依存種を成り立たせる生活史可塑性の遺伝的機構が解明に近づく。種子春化遺伝子の決定は、新奇な花成制御システムの発見につながると考えている。これは、作物の開花調節技術への応用を期待させるものである。

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吉岡教授コメント:

世界の作物収量は、雑草を防除しなければ3割余りも減少してしまいます。人類は、膨大な労力と経費をかけて雑草に立ち向かってきましたが、いまだに雑草は「取っても取っても生えてきて、少し除草の手を抜けば猛烈に繁殖する」と農家を嘆かせています。本研究によって、雑草がしなやかでしたたかである仕組みが解明され、雑草管理技術の発展に貢献できることを期待しています。