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【お知らせ】新洋技研工業株式会社と共同開発!本学教員が改良・開発した清酒製造用分析キット「ピルビン酸簡易測定キット」が全国へ販売されます!

新洋技研工業株式会社と共同開発! フードコース栗林喬講師、渡邉剛志教授が改良・開発した清酒製造用分析キット「ピルビン酸簡易測定キット」が全国へ販売されます!

本学の栗林喬講師、渡邉剛志教授、渡邊健一客員教授(石本酒造株式会社)・新洋技研工業株式会社・岩野君夫先生(秋田県立大学)の研究グループが開発した「ピルビン酸簡易測定キット」が、2022年9月より新洋技研工業株式会社から全国の清酒製造場へ向けて発売されました。

 

 

清酒製造においてピルビン酸は、清酒のオフフレーバーとして認識されるジアセチルの前駆体物質として広く知られています。ジアセチルは、いわゆる“ツワリ香”や“乳製品様臭”といった特徴の香りとして認識され、清酒の品質を著しく劣化させます。この品質低下を回避するため、清酒製造現場においては、清酒醪の上槽可否の判断基準として、醪中のピルビン酸濃度をモニタリングし、製成酒中におけるジアセチルの生成を抑制する対策が一般的に行われています。新潟食料農業大学と新洋技研工業株式会社を中心とした研究グループは、3-デオキシグルコソン(3-D-G)法に基づくピルビン酸測定方法を改良した結果、従来よりも迅速かつ簡便な分析操作を実現し、清酒醪中のピルビン酸濃度に基づく上槽可否判定を目視にて行うことが可能となる分析キットを開発しました。

 

研究成果の公表等

本研究成果は、2021年10月に開催された令和3年度日本醸造学会大会および、2022年7月15日に、公益財団法人 日本醸造学会発行の「日本醸造協会誌」7月号へ掲載されました。

 

学会発表:坂井将之・栗林喬・岩野君夫・渡邊健一・渡邊剛志・成田護:「ピルビン酸簡易測定キットを用いた目視による清酒醪の上槽判定」令和3年度日本醸造学会大会

論文:坂井将之・栗林喬・岩野君夫・渡邊健一・渡邊剛志・成田護:「市販分析キットを利用したピルビン酸濃度に基づく清酒醪の上槽判定」日本醸造協会誌,117,519-527 (2022).