食農大の日常
9/6(日)アカデミック・インターンシップを開催しました!
9/6(日)アカデミック・インターンシップを開催しました!
アカデミック・インターンシップは新潟キャンパス・胎内キャンパスの同日開催された本学の授業を体験していただくプログラム。
今年度は「豊かな食の未来をクリエイト~フードロスに立ち向かえ~」(新潟キャンパス開催)・「環境の時代の農と食を救う微生物たち~根粒と堆肥の微生物を見て、考える~」(胎内キャンパス開催)をテーマに開催しました。
【新潟キャンパス】「豊かな食の未来をクリエイト~フードロスに立ち向かえ~」
「食」が多様化し、人々の暮らしが豊かになった一方で食品の食べ残しや売れ残り、廃棄の問題が大きな課題となっています。
なぜ、フードロス問題が大きな社会問題になっているのか?その原因を探りながら、未来の食の豊かさ、持続的な発展を目指し、参加者全員でフードロス問題をビジネスチャンスに変える事業アイデアを考えました。
はじめに、本学教員よりフードロスとは何が問題で、なぜ増えたのかについて説明され、参加者ひとり一人がフードロスの原因や問題について自分なりの考えをまとめました。
次に本学のアグリ、フード、ビジネスコースの各教員から生産、加工、流通、販売それぞれの視点からフードロスの問題とこれからの見通しについて学びました。次に、実際にビジネスチャンスとして捉え、事業を行っている事例を紹介。フードロス問題の課題や、課題解決に向けた最先端の取り組みを理解しました。
最後に、参加者が二つのグループに分かれて、フードロス問題をビジネスチャンスに変える事業アイデアをまとめました。
参加者は教員や学生スタッフと、規格外農作物の活用方法、需要と供給のマッチングを図るための仕組み、事業の継続性などの意見交換を行い各チームごとにビジネスプランをまとめて発表しました。
限られた時間の中で、高校生ならではの素晴らしいアイデアが発表され、とても感動しました!
【胎内キャンパス】「環境の時代の農と食を救う微生物たち~根粒と堆肥の微生物を見て、考える~」
植物が成長するために必要不可欠とされる栄養の1つに「窒素」があります。その「窒素」は私たちの暮らす地球上を循環しています。実は地球は「環境容量」という、環境を汚染する物質の収容力をもっています。しかし現代社会では「窒素」の循環している容量は地球の「環境容量」を超えたとされています。その原因は私たち人間が使用している大量の化学肥料と、その化学肥料に頼っている私たちの「農と食」です。
化学肥料を大量に使用すると環境は汚染され、私たち人間や、植物、生物などにたくさんの影響が出てしまいます。
この環境の悪化を止めるためには、現代の農業を「環境にやさしい方向」に転換する必要があります。
今回はその実現に一歩近づくために「ダイズの根粒と堆肥の微生物たち」に注目しました!
はじめに、ダイズの根粒を観察するために本学圃場で大豆を引き抜きました!
本学には5種類のダイズが植えられており、茎や葉の付き方の違いを観察。
同じダイズでも茎の太さや形、葉の付き方が違っており、驚きました!
好きな品種のダイズを抜き、根粒(細菌との共生によって植物の根に生じるコブのこと)を見つけました。
続いて圃場の堆肥置き場で堆肥について解説。
一番最初に置いた堆肥の中に温度計入れると…なんと60℃!
これは微生物の活動が活発になり、熱を発しているからなのだそうです!
次に、圃場から抜いたダイズの根粒を薄くスライスし、顕微鏡で観察。
根粒の淡い赤くなっている部分は根粒菌が活動している部分です!
さらに薄くスライスし、根粒を2種類の染色液で染色します。
赤く染まった部分とライトグリーンに染まった部分が出てきました!
赤く染まった部分(細胞)では、根粒菌が密に感染、増殖、機能している部分です!
ライトグリーンに染まっている部分では根粒菌には感染していない部分で、細胞壁などが染まっています。
その後、堆肥を作る微生物の遷移、働きについて顕微鏡で観察しながら学びました。
様々なかたち、染色される色、働きについて学ぶことができました!
次は「地球環境と農業、微生物」と題した講義を受講。
「農業や食料生産と環境、生態系を持続的に両立させるために、私たちは何ができるのか?何を学ぶべきなのか?」を考えながら真剣に受講してくださいました。講義後には鋭い質問がいくつも出ており、先生方も関心していました!
最後に、一日で学んだことを活かして、意見交換・プレゼンテーションを行いました。
私たちの暮らす地球環境と生態系を守るためにできること、「環境にやさしい農業」の実現のため、やらなければならないことを一生懸命考え、立派なプレゼンテーションを披露していただきました!
参加した皆さんからの発表はとても素晴らしく、全ての教員や学生にとって新たな発見があり、とても楽しかったです!
特に、チームディスカッションでは、参加者と在学生&先生と意見を出し合い、実現できそうなくらいに素晴らしい完成度の企画が完成!高校生からは「食品の企画提案の体験をして、食品産業の第一線で活躍されている方の努力がよくわかり、貴学で実際に学びたいと思いました」との感想も!
ご参加いただきました皆さん、本当にありがとうございました!
ぜひまた新潟食料農業大学に来てくださいね!