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山中 亮講師の論文が国際誌に掲載されました

本学の山中 亮講師が執筆した論文2編が、国際誌(International journal of Sports Physiology and Performance)に掲載されました。

これまで実証されていなかった、長距離走者の競技力に影響を及ぼす新たな能力・トレーニング方法を山中講師が実証したことによって、研究の進歩がうかがうことができます。

一つ目は、長距離走者の競技力に影響を及ぼす新たな能力を実証した論文「Sprinting Ability as an Important Indicator of Performance in Elite Long-Distance Runners」です。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31094259/

これまでの研究では、長距離走者には、有酸素性能力やランニングエコノミーといった能力が重要であると考えられていましたが、本研究では、長距離選手には100mや400m全力走のタイムで評価されるような“スプリント能力“が競技力を決定づける重要な要因の一つとなることが明らかにされました(図1)。


図1.長距離選手の5,000mのシーズン最高記録と100mおよび400m全力走のタイムの関係

 

この論文は、スポーツ科学分野の新たなトピックとして、国際的な情報を取り扱うサイト(YLMSportScience)でも取り上げられました。
https://twitter.com/YLMSportScience/status/1144909243377750016

 

二つ目は、長距離走者が大腰筋のトレーニングをすることで競技力が向上する可能性を示唆した論文「Effect of Resistance Training of Psoas Major in Combination With Regular Running Training on Performance in Long-Distance Runners」です。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33668016/

 

この研究は、新潟医療福祉大学(健康科学部:若澤新也君、佐藤大輔教授、山代幸哉准教授、医療技術学部:児玉直樹教授)と共同で研究を行いました。

被験者(長距離走者)に対して、週に2回の頻度で12週間、普段のランニングトレーニングに加えて大腰筋を刺激するトレーニング(図2)を行い、そのトレーニングの前後で大腰筋の筋横断面積と長距離選手のパフォーマンスを評価しました。


図2. 大腰筋のトレーニングの種類

 

その結果、12週間の複合的なトレーニングによって、トレーニング前よりも大腰筋が有意に大きくなり、そして、長距離選手のパフォーマンスが向上したことが明らかとなりました。従って、大腰筋をトレーニングすることも長距離走者の競技力を高める一つの効果的な方法になることが示唆されました。
大腰筋は、スプリント力に関連する筋であると考えられているため、前述の論文の結果を補足する実験結果となりました。

 

↓山中講師の研究紹介はこちら↓

/faculty/foodindustry-teacher/ryo_yamanaka/