アグリコース




食物の栽培・生産を中心に専門分野への就職を目指すことが可能です。
またフード(加工)、ビジネス(経営・経済)を一体的に学ぶことにより、将来幅広い分野で活躍できる人材を育成します。





学びのポイント

01 幅広く学んで実践力を身につける

1~3年次の切れ目ない実習科目と環境科学も取り込んだ幅広い専門科目によって、さらには学外の研究機関や生産組織との共同研究に参加することによって、環境に配慮した多様な持続的農業に関する知識と実践力を養います。

02 充実した教育環境

農学や環境科学の第一線の教員が、学内外にある圃場、温室での有機栽培、養液栽培、作物生理や微生物に関する実習及び研究を指導します。作物の品質解析や、水・土壌・作物の元素分析、遺伝子解析ができる最新機器も学内に揃っています。




カリキュラム





資格・検定

取得可能資格

樹木医補


樹木の保護管理、樹勢回復、治療などに関する専門家です。国土の保全や緑化に関わる業務で環境緑化全般の技術者として自然の木々を守る役割を担います。業務経験1年以上で樹木医の応募資格を得られます。
補足事項:受験に必要な科目の単位を修得し、登録申請することで認定されます。

自然再生士補


自然再​生に必要な基礎的な知識を持つ自然再生の推進者です。自然再生に係わる事業を実行する自然再生士の業務や活動を補助します。実務経験1年以上で自然再生士の受験資格が得られます。
補足事項:受験に必要な科目の単位を修得し、登録申請することで認定されます。




食品衛生管理者(任用資格)

食品衛生法では、食肉製品、乳製品、食用油脂などを製造・加工する施設には「食品衛生管理者」が必ず必要とされており、衛生上の考慮が必要な食品などの製造・加工を管理するために必要な資格です。ソーセージなどの加工現場や食品メーカーでのお菓子の製造現場など、大量に食品を製造する場でリーダーとして活躍することができます。(※任用資格とは
補足事項:対象科目の単位を修得したうえで、関連機関や関連企業に就職し、当該職務に任用され、かつ申請することで効力を発揮する資格です。

食品衛生監視員(任用資格)

食品衛生監視員は、食品にかかわる衛生上の危害を防止するために、加工・調理現場などへの立ち入り検査や食品に関する指導などを行います。食の安全が強く求められている今、大切な役割を担う仕事です。食品衛生監視員の資格を取得し、大学を卒業後公務員となることで「食品衛生監視員」となることができます。食品関連の施設や病院、学校などの給食施設での衛生管理を行います。(※任用資格とは
補足事項:対象科目の単位を修得したうえで、関連機関や関連企業に就職し、当該職務に任用され、かつ申請することで効力を発揮する資格です。




危険物取扱者(国家資格)

石油など引火性や発火性のある化学製品を取り扱うために必須の国家資格で、食品メーカーでの研究・開発や化学製品を使用した研究などを行う際に活用できる資格です。本学では、すべての危険物を扱うことができる“甲種”の受験資格を取得することができ、授業で学んだことをもとに、危険物取扱者甲種試験を受験することができます。
補足事項:受験に必要な科目の単位を修得することで、受験が可能となります。

食の6次産業化プロデューサー

生産(1次産業)、加工(2次産業)、流通・販売・サービス(3次産業)の一体化や連携により、地域の農林水産物を活用した加工品の開発、消費者への直接販売、レストランの展開など、食分野で新たなビジネスを創出するための職能レベルを認定します。国が取得を推奨している「国家戦略・プロフェッショナル検定」の一つです。資格を活かし、食料産業分野での活躍や起業、コンサルタントとしての将来を切り拓くこともできます。
補足事項:所定科目の単位を修得し、レベル判定申請をすることで認定されます。







※任用資格とは

特定の資格を取得すれば職業・職位として公称できるというものではなく該当任用資格を取得後、当該職務に任用・任命されて初めて効力を発揮する資格です。一般的に任用資格の語は、行政における特定の職に任用されるための資格について用いられることが多く、民間の教育機関や施設でも一つの目安として使用されることもあります。




検定サポート

農業技術検定

農業技術検定とは、農業を学ぶ学生や農業関連の仕事に就きたい方へ向けた検定であり、農業についての知識・技術を客観的に評価します。農業法人の採用やJAの営農指導員、農業関連企業などで活用されています。本学では、2019年度より学内での団体受験を開始。教員がサポートをしながら有志による勉強会を実施しています。




授業紹介

01 花き・野菜園芸学


野菜類の品種、生育特性、栄養成分の特徴や国内における生産状況について理解し、安定的な野菜生産のための栽培技術や減農薬栽培の技術、管理法、国内外での消費トレンドや消費者が求める品質などを学びます。

02 有機栽培論


農業と環境・生態系との相互関係を理解し、有機農業や生態系にやさしい農業の考え方、栽培技術、土壌管理技術、雑草防除技術、農業経営などを学びます。さらにマーケットインの考え方を取り入れ、生態系と調和した農業について学びます。




03 植物分子科学実験・実習


作物の成長は様々な外的因子や内的因子である遺伝子発現や生理反応がかかわってきます。最新の分子生物学的手法(遺伝子解析など)や植物生理学的手法を修得し、これらを用いて作物や微生物を解析することにより、分子レベルで栽培方法の異なる作物の品質、品種の病害抵抗性について体験的に学びます。




TOPICS

新潟県園芸研究センターでの見学


アグリコースでは実験実習の一環として、胎内市近隣の新潟県園芸研究センターのご協力のもと学外学習を行っています。春に2年生、秋には3年生が訪問し、圃場や研究施設を見学しながら果樹・野菜・花き研究に関する県内の最新情報を体感的に学びました。




Student's Voice


植物病理学、環境微生物学

アグリコースの植物病理学、環境微生物学では、植物の病気とその防除法について、また、自然環境や農業を取り巻く環境に生息する微生物について学ぶことができます。カビや細菌の生態・性質がとても面白いと思いました。微生物とひとまとめにされてしまう彼らは、細かく見れば様々な性質をもっており、植物の生育にも密接に関係をしています。その性質を持つための遺伝等は何処から来たのだろうか、何故そんな場所で生息するのか、どのようなサイクルで毒素生成や病気の進行を行うのかということをもっと知りたいと思いました。

食料産業学科2年 アグリコース
石沢 結衣
出身・高校:新潟県 津南中等教育学校

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教員紹介

コース長


伊藤 豊彰

Toyoaki Ito

アグリコース長 教授

学位 博士(農学) 東北大学 1994年取得
専門分野 土壌肥料学、栽培学、環境科学
研究テーマ
  • 気象変動に強い高品質水稲生産のための土壌肥料技術
  • 土壌と作物の迅速栄養診断技術の開発
  • 農業生物の機能を活用した農業技術の開発
  • 有機栽培や冬期湛水などの環境と生物にやさしい農業生産技術
専門・研究の分野

教授・講師陣

本学は、食・農・ビジネスの各分野で教育・研究実績豊富な教員に加え、大手食品メーカーや大手企業での実務経験豊富な教員が複数名在籍しており、実社会に活かせる実践的な知識・技術を身につけることができます。








卒業後の進路

生産者、農業関連企業、技術指導者、栽培技術の開発など

主な就職・進学先

食品関連

東京フード株式会社/日東アリマン株式会社

農業関連

株式会社アグリライフ/株式会社アルプスアグリキャリア/株式会社新潟クボタ/株式会社関東甲信クボタ/株式会社アグリテクノ/株式会社平山ファーム/株式会社柳田農園/株式会社香月菜園/株式会社明野九州屋ファーム/秋田農業協同組合中央会/株式会社ヰセキ関東甲信越/株式会社野崎採種場/北越農事株式会社/有限会社松下種苗店/えちご中越農業協同組合/もがみ中央農業協同組合

卸売・小売

株式会社ヨークベニマル/株式会社ダイユーエイト/株式会社ドン・キホーテ/株式会社タカヤナギ

サービス

株式会社上越観光開発

公務員

長野県/富山県/新潟県/楢葉町

大学院進学

新潟食料農業大学大学院/茨城大学大学院/信州大学大学院 他








卒業研究紹介

花に対する送風強度がニホンナシとモモの自家受粉に及ぼす効果の解明


アグリコース
池田 幸平
(出身・高校:秋田県/金足農業高等学校)

研究内容・目的

私は高校生の頃からスマート農業に興味がありました。その中で、ドローンという最先端機器を使用して、モモやニホンナシの自家和合性品種における送風受粉を行うという技術開発に関する研究に私も携わりたいなと思い、この研究を行いました。現在、行っている研究は、技術開発の前段階としてハンディブロアを使用し、ニホンナシとモモの花の揺れ具合や風を送ることで柱頭にどのくらいの花粉が付くのかという研究を行っています。最終的な目標としては、実際に現場でドローンを活用してニホンナシの送風受粉技術を確立させ、現場の省力化のニーズに応えられるようになれば良いと思います。

PICKUP授業

「果樹・観賞園芸学」
この講義を通して、主要な樹木や果樹の生理・生態的特徴を学ぶことができました。その中でも研究に必要な受粉に関するメカニズムについての知識は研究に活かせています。
また、高品質、環境配慮、生産持続性を調和させた生産体系のあり方や、流通過程や消費者が求める種類・品質を理解し、高付加価値農業としての意義について考えるきっかけとなりました。

後輩へのメッセージ


現代において食の可能性は無限大です。本学では、農・食・ビジネスを一体的に学ぶことができ、先生方が各専門分野の知識を詳しく教えてくれます。ぜひ、一緒に食の未来を考えましょう!




種子春化候補遺伝子PSV1を導入したシロイヌナズナWs系統の表現型解析およびシロイヌナズナAKITA系統の選抜


アグリコース
朱 多銀(チュ ダウン)
(出身・高校:韓国 )

研究内容・目的

私は、高校の頃の授業で遺伝子組換えを学び、遺伝子に興味を持ちました。大学では遺伝子のことを高校より深く学びたいと思い、植物遺伝子の研究をしている先生を探し、本学に入学をしました。卒業研究ではアグリコースの吉岡俊人先生が研究をしている「種子春化候補遺伝子PSV1」の機能を解析することにしました。春化は植物が低温を感じることで花成が誘導される現象であり、緑体春化と種子春化に分けられます。緑体春化を誘導する遺伝子は解明が進んでいますが、種子春化は未だに未解明です。研究の最終目標は種子春化の責任遺伝子としてPSV1が確定されることであり、将来的には植物にPSV1を導入して種子段階で花成管理することができようになれば、様々な農業分野で応用できると思っています。

PICKUP授業

「植物遺伝学/植物育種学/植物分子科学実験・実習」
植物遺伝子を研究したいと考えていた私には不可欠な授業でした。卒業研究のために読んだ参考論文を理解するためには植物遺伝学と植物育種学で学んだ遺伝子の基礎知識と専門知識が役に立ちました。また、植物分子科学実験・実習では、研究に必要な基礎的知識や道具の使用方法などを学び、自身の実験をスムーズに進めることができました。

後輩へのメッセージ


本学は、1年次に、食・農・ビジネスと様々な授業を受けることができます。そのため、入学時にどの分野を深く学ぶか決めていなくても様々な経験をする中で自身の興味のあることを見つけることができます。コースに分かれた後も、他コースの授業を受けることができるので様々なことが学べますよ。




食料産業学科 その他のコース