フードコース








学びのポイント

01 食の第一線を担う力を身に付ける

食品関連企業で開発・安全管理の第一線を担ってきた教員や、食品科学・食品プロセス・発酵と醸造・資源循環・環境科学などの分野で先端的な研究を行ってきた教員が、実社会で役立つ実践力を習得できるよう教育を行います。

02 問題解決能力を鍛える実験・実習

2年次からの実験・実習では、身近な食品を自分で作ることで、家庭や大学での実験と食品工場での製造加工との違いを実体験します。理論と実践を常に結びつけて考えることで、今何が必要とされているかに気付き、それを解決する力を身につけます。




カリキュラム





資格・検定

取得可能資格

食品衛生管理者(任用資格)


食品衛生法では、食肉製品、乳製品、食用油脂などを製造・加工する施設には「食品衛生管理者」が必ず必要とされており、衛生上の考慮が必要な食品などの製造・加工を管理するために必要な資格です。ソーセージなどの加工現場や食品メーカーでのお菓子の製造現場など、大量に食品を製造する場でリーダーとして活躍することができます。(※任用資格とは
補足事項:対象科目の単位を修得したうえで、関連機関や関連企業に就職し、当該職務に任用され、かつ申請することで効力を発揮する資格です。

食品衛生監視員(任用資格)


食品衛生監視員は、食品にかかわる衛生上の危害を防止するために、加工・調理現場などへの立ち入り検査や食品に関する指導などを行います。食の安全が強く求められている今、大切な役割を担う仕事です。食品衛生監視員の資格を取得し、大学を卒業後公務員となることで「食品衛生監視員」となることができます。食品関連の施設や病院、学校などの給食施設での衛生管理を行います。(※任用資格とは
補足事項:対象科目の単位を修得したうえで、関連機関や関連企業に就職し、当該職務に任用され、かつ申請することで効力を発揮する資格です。





HACCP(ハサップ)管理者


HACCPは、食品の衛生管理における世界的な工程管理システムです。アメリカやEUおよび日本で、食品等事業者はHACCPに沿った衛生管理の実施が義務化されています。よってHACCPシステムについて十分な知識を持って実務を行い、指導する立場の人材“HACCP管理者”へのニーズが高まっています。本学では、特定の科目(フードコースにて開講)を履修することでHACCP管理者の資格を取得でき、さらに農産物の「生産」や、製造された食品の「流通」「販売」までを総合的に学ぶことで、「食」にかかわるすべての分野の衛生管理に携わることができます。

補足事項:本学では所定科目の単位を取得後、資格を取得することができます。
取得実績:2023年度 44名取得




危険物取扱者(国家資格)

石油など引火性や発火性のある化学製品を取り扱うために必須の国家資格で、食品メーカーでの研究・開発や化学製品を使用した研究などを行う際に活用できる資格です。本学では、すべての危険物を扱うことができる“甲種”の受験資格を取得することができ、授業で学んだことをもとに、危険物取扱者甲種試験を受験することができます。
補足事項:受験に必要な科目の単位を修得することで、受験が可能となります。

食の6次産業化プロデューサー

生産(1次産業)、加工(2次産業)、流通・販売・サービス(3次産業)の一体化や連携により、地域の農林水産物を活用した加工品の開発、消費者への直接販売、レストランの展開など、食分野で新たなビジネスを創出するための職能レベルを認定します。国が取得を推奨している「国家戦略・プロフェッショナル検定」の一つです。資格を活かし、食料産業分野での活躍や起業、コンサルタントとしての将来を切り拓くこともできます。
補足事項:所定科目の単位を修得し、レベル判定申請をすることで認定されます。




※任用資格とは

特定の資格を取得すれば職業・職位として公称できるというものではなく該当任用資格を取得後、当該職務に任用・任命されて初めて効力を発揮する資格です。一般的に任用資格の語は、行政における特定の職に任用されるための資格について用いられることが多く、民間の教育機関や施設でも一つの目安として使用されることもあります。




検定サポート

食品安全検定

食品安全検定では、食の「安全」に必要な科学的知識で問題解決できる力を養います。食品が抱えるリスクを低減させ、食の「安心」へとつなげることのできる人材を育成することでより安全な食文化の醸成に貢献することを目指しています。本学ではフードコース必修科目「食品安全学」授業で食品安全検定のテキストを使用し、資格取得をサポートしています。




授業紹介

01 食品化学


食品の化学的成分についての知識は、食品の品質や安全性、加工適性、貯蔵性などを理解する上で必要不可欠です。食品の主成分(水・タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル)と食品の味に関わる成分に関する化学的基礎知識を学びます。

02 微生物利用学


食品に対する微生物の関わりは深く、私たち日本人にとっても味噌や納豆などの発酵食品は欠かせないものです。微生物の基本的な性質や種類、制御法、検出法について学び、食品に関わる微生物について、その基礎から食品業界で必要とされる技術との関連性について理解を深めます。




03 食品安全学


食品は私たちが生きていく上で欠かせないものであり、毎日摂取し続けることから、高い安全性が求められます。食品衛生に関する基礎知識を学び将来、食料産業に携わる人材にとって必要な食の安全に関する知識を修得します。

04 食品生産科学基礎実験・実習


食品の調理・加工・保存は、食品中に含まれる様々な成分の変化を利用したものです。様々な食品を実際に調理・加工・保存し、食品原料の特性や製造の原理、製造方法、取扱いについて学びます。化学・生物学・物理学の基礎知識と食品製造の工程との関連性を学び、実験・実習を行う中で知識だけではなく鋭い観察力と考察力を身につけます。




TOPICS

地域の農産物の品質評価やオリジナル商品を開発



学生主体のクラブ活動のサポートや卒業研究テーマで、はるかなた※やマコモタケなど地元農産物の食品としての特徴や加工特性を活かした新たな特産品となる商品開発に、生産者や加工業者と協力して取り組んでいます。2021年度は、胎内市内から酵母を分離・育種して胎内産の米と水を醸した胎内オリジナル清酒を県内酒蔵と協力して開発しました。

※はるかなた…べにはるか(甘藷)のJA胎内市ブランド名




Student's Voice


フードコース_佐藤 友香

食品栄養学

フードコースの食品栄養学では、栄養とは何か、その意義について学び、栄養素の摂取、消化、吸収、代謝、排泄、機能等について学ぶことができます。毎日、野菜やからだに良いものを食べているからといって、必ずしも健康体になれるわけではなく、人それぞれ、その時からだに必要な栄養素は異なっていることに驚きました。また、さらには日頃の運動や精神状態までもが健康とその維持に大きく関わっていること学びました。人のからだと食の関わりについて深く学ぶことができる授業です。

食料産業学科 3年 フードコース
佐藤 友香
出身・高校:福島県 会津学鳳高等学校

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教員紹介

コース長


金桶 光起

Mitsuoki Kaneoke

フードコース長 教授

学位 博士(農学)岐阜大学 1994年取得
専門分野 応用微生物学 醸造学 酵素化学 食品科学
研究テーマ
  • 微生物機能を利用した醸造副産物の高付加価値化
  • 発酵食品中の菌叢解析と微生物制御による新規な食品の開発
  • 伝統的な清酒製造技術が風味に及ぼす影響の解明
  • 酒類と食のマリアージュによる生理機能の解明
専門・研究の分野

教授・講師陣

本学は、食・農・ビジネスの各分野で教育・研究実績豊富な教員に加え、大手食品メーカーや大手企業での実務経験豊富な教員が複数名在籍しており、実社会に活かせる実践的な知識・技術を身につけることができます。





卒業後の進路

食物の加工・開発を中心に専門分野への就職を目指すことが可能です。

主な就職・進学先

食品関連

イオンフードサプライ株式会社/一正蒲鉾株式会社/株式会社ヱスビーサンキョーフーズ/越後製菓株式会社/太子食品工業株式会社/長野興農株式会社/日東アリマン株式会社/日本ホワイトファーム新潟株式会社/株式会社ピックルスコーポレーション/株式会社ブルボン/株式会社マツイフーズ/株式会社ミート・コンパニオン/宮城製粉株式会社/株式会社武蔵野フーズ/モガミフーズ株式会社/株式会社ヤヨイサンフーズ/日本食研株式会社/山崎製パン株式会社/株式会社十勝大福本舗

農業関連

胎内市農業協同組合/株式会社大潟村あきたこまち生産者協会

卸売・小売

株式会社新潟ケンベイ/株式会社ダイユーエイト/アクシアル リテイリング株式会社/株式会社ウオロク/株式会社クスリのアオキ/株式会社ヨークベニマル/株式会社コメリ/株式会社ドンク

サービス

株式会社ウィーアップコーポレーション/株式会社ピアンタカンパニー/株式会社DYM/株式会社はま寿司

その他

株式会社熊谷

大学院進学

新潟食料農業大学大学院/京都情報大学院大学/佐賀大学大学院/信州大学大学院/新潟大学大学院/龍谷大学大学院 他








卒業研究紹介

清酒副産物の新規食品への変換


フードコース_カツミコウセイ

フードコース
勝見 昂生
(出身・高校:千葉県/袖ヶ浦高等学校)

研究内容・目的

3年次に教授や先輩からの研究紹介の際に、微生物を利用した食品やお酒の開発といったものに興味を惹かれ、発酵・醸造という分野の研究を選択しました。
私の研究は、清酒を造る際に出る酒粕を新たな食品に活用できないかという研究です。
研究で使用している酒粕は、新潟県では清酒製造に使用する白米の1/3ほどが副産物として生産されており、栄養価が豊富で様々な機能性が期待できる食品とされていますが、アルコールによる風味の影響などで好みが分かれることから、食品としての有効利用がされてないというのが現状です。そこで酒粕を用いた新規食品の開発を行うことで、食品ロスの軽減や商品としての新たな価値の創造につながればと思い、研究を行っています。

PICKUP授業

「食品科学実験・実習」「食品プロセス学実験・実習」
食品分析に必要な知識や、試薬や器具、機械の取り扱い方について一通り習うので、現在行っている研究でも安全に正しい操作で実験をすることが出来ています。加えて、実験ごとに操作の計画やデータの集計、レポートのまとめなどを繰り返し行うため、道筋を立てて文章を作成するといった卒業論文の執筆にも活きています。

後輩へのメッセージ


フードコース_カツミコウセイ

本学の魅力は、食にかかわる幅広い分野を学べることです。1年次にはフード・アグリ・ビジネスを一体的に学ぶ機会があり、様々な視点を持って授業を受けることができるので、自分の興味のある分野が見つけられると思います。




乾燥野菜を用いた介護食品の開発


フードコース_大島未吹

フードコース
大島 未吹
(出身・高校:秋田県/中央高等学校)

研究内容・目的

人の役に立つことができる食品を研究してみたいと思い、介護食をターゲットとして、乾燥野菜を介護食に活かせないかと思いこの研究を始めました。乾燥野菜を人が歯茎で潰せる程の硬さまで煮沸や酵素浸漬を通して軟化させたいと考えています。現在、高齢化社会が進行する日本にとって介護食は切り離せないものだと思います。そこで自身で食の在り方を実験、調査を行うことで将来の食への深い理解へと繋げていくことができると考えています。今後、この研究での成果を活かして、地元で収穫した野菜や米を全国の人々に広めて、地元農産物の価値を高めるとともに、高齢化により減少する農家の方への担い手支援にも貢献できるよう、教育面においても活躍をしたいと考えています。

PICKUP授業

「食品科学実験・実習」「食品物性学」
実習では、実際に科学実験器具や装置を扱うだけでなく、実験手順に沿った準備計画及び結果から得たものを考察するという、現在の研究を進める上での基礎を学ぶことに繋がったと実感しています。実験では目標とする値になるまで何度となく繰り返すが、実習で学んだ考察力から要点を導いて取り組み、次へ繋げることができていると感じます。また班での活動から自分では考え付かない考察を得ることで、広い視野が得ることができました。

後輩へのメッセージ


フードコース_大島未吹

本学の魅力は、食にかかわる幅広い分野を学べることです。1年次にはフード・アグリ・ビジネスを一体的に学ぶ機会があり、様々な視点を持って授業を受けることができるので、自分の興味のある分野が見つけられると思います。




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