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栗林喬講師の研究グループが日本農芸化学会 2023年度大会で発表を行いました。

【研究の概要】

本学の栗林喬講師、阿部憲一講師と、金鵄盃酒造株式会社、長岡技術科学大学(笠井大輔 准教授)の研究グループは、穂咲彼岸八重桜で有名な新潟県五泉市の名所「村松公園」のリターより、清酒製造に用いることができる自然界由来の酵母を単離しました。自然界から分離した酵母(Saccharomyces cerevisiae)は、そのままでは清酒製造に適した十分な発酵醸造適性を持っていないことが多いとされています。そこで、得られた自然界酵母を、より高品質の清酒の製造に適した酵母となるよう育種改良しました。育種株と既存清酒酵母を対照として、清酒小仕込試験を行ったところ、育種株の醸造特性は、対照である清酒酵母と比較しても、発酵経過やアルコール生成能において同程度であり、既存清酒酵母と同様に高品質な製成酒が得られたことから、清酒酵母としての開発に成功しました。

なお、この育種改良の研究は、令和4年度 JST研究成果展開事業研究成果最適展開支援プログラムA-STEPトライアウト(JPMJTM22C9)の支援を受けて実施されました。

 

研究成果の公表等

本研究成果は,2023年3月14日に、日本農芸化学会 2023年度広島大会で口頭発表を行いました。

「新潟県五泉市の名所「村松公園」からの自然界酵母の分離と清酒製造への応用」

 栗林喬1、旭加那子1、塚田美咲1、阿部憲一1、杵渕順二2、杉山友仁3、笠井大輔3

1新潟食農大(Niigata Agro-Food Univ.),2金鵄盃酒造(Kinshihai Shuzo, Co., Ltd.),

3長岡技科大(Nagaoka Univ. of Tech.)