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胎内市から分離した乳酸菌を活用して清酒を醸す! 本学学生らによる研究論文が公開されました!

新潟食料農業大学 フードコース 鈴木茉緒さん(食料産業学科 2期生/2023年卒)、栗林喬 講師(現 新潟県醸造試験場/新潟食料農業大学ビジティングフェロー)・阿部憲一 講師・甲斐慎一 助教と、今代司酒造株式会社 古田 悟 杜氏の研究グループは、本学胎内キャンパスが立地する新潟県胎内市で収穫された野菜から地域由来の乳酸菌を単離することに成功しました。

 

清酒製造において、生もと系酒母*を用いた製造方法では、乳酸菌の発酵が清酒製造の要となります。そこで、本研究で分離した乳酸菌(TAINAI-01株)を用いて、実験室レベルにおける生もと系酒母を再現した結果、TAINAI-01株は生もと系酒母の製造に十分な乳酸菌としての醸造特性を有していることが明らかとなりました。

 

今後、この分離乳酸菌を用いて、胎内地域の豊かな食文化を育むことのできる清酒製品や発酵食品への応用が期待されます!

 

*生もと系酒母:主に酒造場に存在する乳酸菌を繁殖させて、酒造りに必要な乳酸を得る古来からの製造方法です。高度な技術と経験が必要とされる製造法ですが、生もと系酒母ならではのしっかりした味わいの清酒が得られます。

 

【研究成果の公表等】

本研究成果は,「伝統食品の研究」 第49号に掲載されました。

鈴木茉緒・甲斐慎一・阿部憲一・古田悟・栗林喬

「新潟県胎内地域で栽培された野菜由来乳酸菌の単離同定と生もと系酒母への応用の可能性」

伝統食品の研究 Vol. 49, 7-10 (2022).

 

【関連リンク】

新潟県醸造試験場

今代司酒造株式会社