プレスリリース
新潟食料農業大学×金鵄盃酒造株式会社×五泉市 産学官連携事業 発表会を開催しました
新潟食料農業大学、金鵄盃酒造株式会社、および五泉市は、2023年3月22日(水)に五泉市役所にて、「新潟食料農業大学×金鵄盃酒造株式会社×五泉市 産学官連携事業 発表会」を実施いたしました。
当日は大学関係者、金鵄盃酒造株式会社関係者、五泉市関係者、報道関係者等15名程度の方々にご参加いただき、取り組みへの経緯や商品説明等を発表いたしました。
左から:新潟食料農業大学 発酵・醸造ユニット ユニット長 小熊 哲哉、主任研究員 栗林 喬、
副学長兼新潟食料健康研究機構長 中井 裕、五泉市長 田邊 正幸
金鵄盃酒造株式会社 代表取締役社長 茂野 知行、製造責任者 杵渕 順二
・本事業の取り組みの経緯
新潟食料健康研究機構 発酵・醸造ユニット 主任研究員 栗林喬講師より、次のように説明がありました。
「五泉市の名所である穂咲彼岸八重桜で有名な“村松公園”のリタ-から、清酒製造に利用可能な酵母の分離に成功し、これを親株として、金鵄盃酒造株式会社が保有する清酒酵母との交配を行い、五泉市産酵母由来の清酒酵母を育種しました。この酵母を用いて、麹米に五泉市産の五百万石(掛米は新潟県産米こしいぶき使用)および、霊峰白山の伏流水“天狗の清水”を使用し、金鵄盃酒造株式会社にて、総米300 kgの実地醸造試験を行った結果、純米酒の製造に成功しました。」
・商品説明について
金鵄盃酒造株式会社 茂野知行代表取締役社長より、以下の内容で商品についての説明がありました。
「『穂咲彼岸八重桜』由来の酵母を使用して試験醸造を1月より開始しました。お酒を仕込むにあたり総米300kgとし精米歩合65%の純米酒を仕込む事にしました。※急遽、試験醸造に踏み切ったので米は全て五泉市産にはならなかった。
令和5年3月10日に搾り600L製造、成分はアルコール分16.6%、グレープフルーツ系の香りと木立の香りを感じ、スッキリとした飲み口のお酒が出来上がりました。今後は酵母名と商品名を金鵄盃酒造ホームページより募集いたします。5月以降発売予定(720ml約700本価格未定)です。」
村松公園「穂咲彼岸八重桜」由来 五泉市産酵母使用 純米酒
・「穂咲彼岸八重桜」について
田邊 正幸五泉市長より、「穂咲彼岸八重桜」について以下の説明がありました。
「今回の『五泉市酵母』は、村松公園内の桜の希少品種である『穂咲彼岸八重桜』という桜から分離されたものであります。この『穂咲彼岸八重桜』は、枝の先に数多くの花がつき、穂のような状態になる希少な品種で、春だけでなく初冬にも開花する淡いピンク色の八重咲きの桜であります。花は小さいですが花弁が20枚から30枚と多く、そのつぼみが枝先に30以上もつく大変綺麗で珍しい桜であります。大正から昭和初期に、桜の研究家である新潟市の阿部 儀作先生が村松公園で発見し、東京大学名誉教授三好 学博士によって名づけられたと伝えられています。現在、村松公園内に6本と、さくらアリーナ前の道路脇に植栽されておりますので、ぜひご覧ください。」