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【キャリアセンター】10/22(水)3限『株式会社野崎採種場』業界研究セミナーを開催いたしました。

10月22日、株式会社野崎採種場の大越様(本学22年度卒業生)をお招きし、業界研究セミナーを開催しました。
今回は、種苗業界の仕組みや仕事の内容、自社の取り組み、そして就職活動の体験談についてお話しいただきました。


全国に約1,100社あるといわれる種苗会社のうち、自社で品種改良を行うメーカーはわずか50社ほど。
その中で株式会社野崎採種場様は、育種から販売までを一貫して行っており、“食の原点”を支える重要な役割を担っています。

また、地域の学校での食育授業も行っており、農業と食をつなぐ活動にも力を入れているとのことでした。

セミナーでは、育種から販売までの流れや各部門の仕事内容、1年間の仕事のサイクルについても紹介がありました。
新品種の開発には最低でも10年かかるとのこと。
「まず新品種開発に欠かせない親系統を作るのに最低6~7年掛かります。さらにそこから膨大な数の組み合わせを行い、その中から優れた品種を選抜します。選抜した品種は自社農場および実際の現場での栽培試験を2〜3年行い、その中から高い評価を得られたものだけが品種になります。」と説明され、その長い年月に学生は驚きの表情でした。

さらに、海外部門である株式会社アグリノザキ様についても紹介がありました。
発展途上国では、「大きい野菜が好まれる」「冷蔵しなくても日持ちする野菜が求められる」といった特徴があり、各国のニーズに合わせて品種を開発・販売しているとのことでした。
気候や環境の違いに苦労することも多いそうですが、現地に合わせたものづくりに挑戦している姿勢が印象的でした。


質問コーナーでは、
「仕事で大変なことと、やりがいを感じることは?」という質問に、
「女性なので体力的に大変なこともありますが、ブリーダーの方が自分の意見を聞いてくれる環境があり、自分の考えが新品種の開発につながる可能性があることにやりがいを感じます」と大越様。
また、「従業員の人数が少ない分、幅広い仕事に関われるのが魅力」だとも話してくれました。

「いつぐらいから就活を始めましたか?」という質問では、「3年生の10月〜11月頃には履歴書を作成していた」とのこと。
「比較的時間のある今のうちに、自分のバックボーンや就活の軸などをかため、履歴書を作り始めておくのがおすすめです」とアドバイスをいただきました。

また、「大学の授業で一番仕事に活かせた授業は?」という質問に、「病気・土壌・農薬など、すべての授業が仕事に活きている」と。
「勉強は頑張ったつもりでも、社会に出てからまだまだ足りないと感じた」と率直な言葉も印象に残りました。

大越様は最後に、「自分の品種を作りたいという目標に向けて、今の会社で長く働き続けたい」と語りました。
その前向きな姿勢に、参加した学生たちは大きな刺激を受けていました。

今回のセミナーを通じて、種苗業界の奥深さや、仕事への情熱、そして卒業生の成長を感じる時間となりました。

キャリアセンターでは今後も、さまざまな業界の方をお招きしてセミナーを実施していきます。
ぜひ今後のキャリア形成の参考にしてください。

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