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【授業紹介】豆腐の製造を通して、食品添加物の役割を理解する<食品生産科学基礎実験・実習>

2年生フードコース必修科目「食品生産科学基礎実験・実習」では、各種の食品を実際に調理・加工・保存し、食品原料の特性、製造原理、製造方法、およびその取り扱いについて理解し、高校で学んだ化学、生物学、物理学などの基礎知識と食品製造の工程との関連を理解することを目的としています。

10月21日(金)の授業では、本学アグリコースの学生が栽培した大豆を使用した豆腐製造を行いました。今回の実験の目的は、大豆から豆腐を作る工程において、①タンパク質の抽出 ②タンパク質の加熱変性 ③にがり(金属塩)添加によるタンパク質凝固 の3点を観察し、操作ごとに計量して質量の変化と収量を求め、各操作における意義と役割について考察することです。

実習では「ミヤギシロメ」と「青丸くん」という2種類の大豆を使用しました。ミヤギシロメはその名のとおり主に宮城県で栽培されている白い大豆。対して青丸くんは本学のアグリコースの学生が栽培した多収の品種で、きれいな淡緑色の大豆です。

いよいよ実習スタートです。まずは一晩水に漬けた大豆に水を加えミキサーで磨砕したもの(呉)を加熱します。大豆が磨砕されることで、豆からタンパク質が抽出されやすくなります。呉が焦げないように加熱中は常に温度を測り、85℃~90℃の温度を5分間保ちます。

続いては豆乳の調製です。冷ました呉を漉し布に入れて、力いっぱい絞ります。この絞った液体が「豆乳」です。また、漉し布に残った固形物が「おから」です。

この豆乳を再び80℃まで加熱し、「にがり」を混ぜ入れます。「にがり」の主成分は塩化マグネシウムと塩化カルシウムで、豆乳のたんぱく質と塩化マグネシウムとが化学反応して固まります。このにがりを添加する温度がとても重要で、ここを誤ると美味しい豆腐ができません。
※にがり…海水から食塩を製造する際、濃縮して食塩を晶出したあとに残る液体で、独特な苦みをもつため苦汁と書く

豆腐成型箱にガーゼを敷き固まった豆乳を入れ、蓋の上に重石を乗せ20分放置します。さらに20分間水に浸してにがりを除き、いよいよ豆腐の完成です。

最後に品質評価です。2種類の大豆から製造した豆腐と、市販の豆腐と合わせて3種類の豆腐を比較します。色や光沢、食感、香り、苦み…など、さまざまな観点から豆腐を評価していきます。学生たちの評価は大半が「ミヤギシロメ」を使用した豆腐の評価が高い結果となりました。

実習後の学生に感想を聞いてみました!
「今回の実習では温度の調整が難しかった。少しでも温度を上げすぎてしまうと焦げてしまう。」

「市販の豆腐よりも自分たちで作った豆腐の方が苦味や香りが強かった。豆の違いでここまで食感が変わるのが驚いた。」

「『青丸くん』を使用した豆腐が一番苦みがあった。市販の豆腐とは全然違った味が感じられて楽しかった。」

など、難しかった点や品質評価の感想を語ってくれました。


また、学生には今回製造した豆腐を販売するとしたら、価格をいくらに設定するか?という課題が課されました。本学で食・農・ビジネスを学んでいるからこその課題ですね!学生たちはどのような根拠でいくらに設定するのか気になるところです!

「食品生産科学基礎実験・実習」では今後もさまざまな実験・実習を行う予定です!今後もぜひお楽しみに!


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