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【授業紹介】自分たちの地域の良さを最大限発揮するためには?<食産業ビジネス演習>

本学では2年次より3つのコースに分かれ、専門知識・技術を修得します。
3年次ビジネスコース科目『食産業ビジネス演習Ⅰ』ではゲスト講師による講話やフィールドワークを通して、将来の食産業の展望や課題の解決策に対する考察を高めるために、地域や企業と連携したケーススタディに取り組みます。

今年度の大テーマは【農産物直売所をどう活性化していくか
新潟県新発田市に本社がある株式会社せいだ様のご協力を得て、同社が運営する農産物直売所「とんとん市場」の活性化策を考えます!
最終的な目標としては
①地域と連携したイベント
②直売所が実施すべき食農教育
③農副連携

の3つのテーマから調査、分析を行い、それらを基に活性化策を提案します。

5/23(木)の授業では、2022年8月にオープンした『道の駅あがの』を見学し、駅長の坂井 文 様よりお話をいただきました。





■食べることは、生きること。

まずは「道の駅あがの」について。初めて訪れるという学生が大半で、丁寧に施設の紹介をしていただきました。

県内の酪農発祥の地である阿賀野市。新鮮な生乳を使ったソフトクリームやカフェオレを提供する『あがの酪農カフェ』や、阿賀野市産の農産品やお土産が数多く並ぶショップ『あがの市場』、地元食材を使ったメニューを提供するフードコート『食の広場』が揃う中、他の道の駅と大きく違うことはテナントの1つに「パルシステム(生協)」を導入している点。
これは生協の強みである物流の良さを活かし、道の駅に商品を運ぶステーション機能としての役割も担っています。
今後は過疎化が進む地域で配食を行い、福祉の面でも機能を拡大していくそう。





県内に42箇所ある道の駅。その主たる役割は、休憩所、情報発信場所、防災拠点となりますが、地域の困りごとの解決や、地域住民の交流を促進する場所としての機能も重要となります。

道の駅あがのは“食べることは、生きること”をモットーに“阿賀野市ファースト”“1次産業を豊かに”という気持ちで活動に取り組んでいるそう。

本学の先生方が仰る“自分の食べるものでしか自分の身体は作られない”という言葉が「道の駅あがの」の皆さんの想いと重なりました。

■地域の良さを最大限に発揮するために、地域の困りごとを一緒に解決へ

坂井 様のお話を聞く中でよく出てきた “地域のために” “地域の良さを発揮するために”という言葉。常に阿賀野市ファーストで生産者、消費者、販売者、全ての関わる人がwin-winの関係になるように、という軸を感じました。

その中の取り組みとして、有機栽培でトマトを育てる活動をご紹介いただきました。将来的には駅独自の基準を設け、農家から買い取り、オーガニックコーナーを作る予定だそう。

ローカルにはローカルのマーケティングがある」という坂井 様の言葉の通り、地域の良さを発揮し、農家さんへ利益を還元する仕組みづくりが重要だと学ぶことができました!

質疑応答の時間では沢山の質問が挙がり、学生の興味関心の高さがうかがえました。
「阿賀野市だからできている他地域との差別化は?」という質問には「パルシステムを導入することで、“つながる産地直送”ができている。生産者と直接つながり、物流コストを抑えるとともに、市場に出回っていない商品を陳列できる」と教えていただきました。
この日は実際に市場に出回っていないバナナをご厚意でいただきました。

また、交通網の発達による人の動きや客層のターゲットなどの質問があり、学生は熱心にメモを取っていました。





最後はそれぞれ『あがの市場』でお買い物。地域の食材に触れる充実した時間を過ごすことができました。
今後は中間報告会、最終報告会に向けて、各々のテーマに基づき、調査・分析・提案を行います。
どのような提案が出てくるのか、楽しみですね!

N―mag(大学ブログ)では様々な授業の様子を公開中!ぜひご覧ください!

【関連リンク】
道の駅あがの


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