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本学学生が「令和5年度廃棄物資源循環学会関東支部研究発表会」にて優秀ポスター賞を受賞!

3月1日(金)に東京都市大学横浜キャンパスで開催された、「令和5年度廃棄物資源循環学会関東支部研究発表会」において、本学 食料産業学部3年 大星夏主馬さんがポスター発表を行い、正会員の投票による優秀ポスター賞(8件/45演題)を受賞しました!

初めての学会参加にもかかわらず、発表ポスターの前で堂々と質疑応答に臨んでいました。大星さん、おめでとうございます!

廃棄物資源循環学会とは?

大星さんは、卒業研究で取り組んでいる「と畜場から排出される牛ルーメン液の資源価値について」というテーマで発表しました。


(ポスター発表の時間は1時間。その間、聴衆はほぼ途切れることがなく、喉を潤すのも忘れて、説明や質疑応答に奮闘していました。)

<研究概要>

牛の第一胃(ルーメン)内にはリグノセルロース分解能に長けた微生物群が棲息しており、これを植物性廃棄物のメタン発酵を促進させる前処理法・添加物として利用する研究が国内外、そして本学でも進められています。本研究では、牛ルーメン液(現在は汚水として排水処理されている)自体の資源価値に着目して、腐敗・悪臭の原因となる易分解性有機物を除去できれば、市販の液肥のように利用できる可能性があるのでは?と思い至り、メタン発酵で牛ルーメン液を処理して、その処理液が水耕栽培に使えるかどうかまで検証しました。




<本成果の社会的貢献と今後の展望>

今回、メタン発酵処理した牛ルーメン液でリーフレタスとケールの生育が可能であることがわかりました。今後は、安定して継続的なルーメン液のメタン発酵処理ができるような運転方法を確立させることと、水耕栽培における最適な条件を決定する必要があります。これらの課題がクリアできれば『ウシと共に育った液体肥料』として家庭菜園や家内での水耕栽培を愛好する生活者層を中心に利用と認知が広まり、それが命と食を繋ぐ食肉処理施設(=と畜場)に対する理解の醸成に繋がればと思っています。




今回優秀ポスター賞を受賞した大星夏主馬さんのコメント:

初めての学会発表だったので参加するかギリギリまで迷いましたが、今では参加してよかったと思います。聴きに来てくれた方からの質問は、今後研究を進めるうえで参考になるものばかりでした。心配していたような厳しい質問もなく、説明する役目を果たせてホッとしました。他大学の学生とも交流でき、貴重な機会を与えていただいたことをありがたく思います。大学生らしい事を一つできたことが何よりも嬉しいです。


(ポスター発表終了後、撤収を促すアナウンスがあったのでポスターを剥がしかけたところで、まだポスターとのツーショットを撮っていないことに気づき、慌てて撮影しました。(ポーズをとっているのではなく、剥がした端を抑えているだけです))




指導教員である阿部憲一先生のコメント:

昨年秋に卒業研究テーマが決まり先輩たちから実験方法などを引き継いでから、まだそれほど日が経っていないなかで、学会発表を決断してくれたその気構えがとても嬉しく感じました(学生時代の学会発表は掛け替えのない人生経験にもなるので)。また、この決断があったからこそ、先輩たちが少しずつ積み上げてきた成果を学外に発表することができました。更に優秀ポスター賞を受賞してくれたということで、第三者に評価された『証』まで得てくれました。大星くんは「自分のチカラではない」と謙遜するかもしれませんが、大星くんが引き継いだ研究をしっかりと理解して質疑応答に奮闘してくれなければ今回の受賞はなかったはずです。ですので、大星くんのチカラ’も’なくてはならないものでしたよ、有り難うございます!そして、おめでとうございます!

また、本研究発表会には大星さんを含めて、本学からは3件の発表がありました。

■と畜場から排出される牛ルーメン液の資源価値について
大星夏主馬、福田吏均、丸山翔英、佐藤亘、豊島広大、阿部憲一(新潟食料農業大学)

■メタン発酵処理の促進剤としての使用済みカイロの可能性
小泉翔斗、菅鼓太郎、千葉俊輔、横田善、阿部憲一(新潟食料農業大学)

■投入エネルギーの最小化を目指したメタン発酵によるバナナ廃棄物の処理
大塚翔、新井智大、廣川正人、筒井阿紀羅、荒城侃汰、横井翼、阿部憲一(新潟食料農業大学)

皆さん大変ご苦労様でした!


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