N-mag

【授業紹介】環境問題から環境の「質」を考える<生物資源循環論>

 今日は2年次必修科目「生物資源循環論」の授業を見てみましょう。7月1日の授業は、新潟県 長岡地域振興局 環境センター 山田克之 センター長様による特別講義でした。

 

 環境とは私たちを取り巻いているものすべてであり、大きく分けて“自然環境”と“社会環境”に分類されますが、その「質」とは何か、そして、その環境の「質」を保ち続けていくために私たちがどのようなことを心掛けていく必要があるかということを中心に講義いただきました。

 

 日本ではかつて“公害”とよばれた環境問題が発生しましたが、これらを解決してきた歴史があります。水質環境と大気環境の具体例を示し、日本は厳しい環境基準と排出基準のもと環境質の確保をしているとお話ししてくださいました。今や環境問題は地域や国、原因が単一的でなく、広く多岐に渡るようになり、私たちのライフスタイル(行動)の変化も環境に影響を与え、そして問題が認識されるまで時間がかかり、そのため対応が遅れ影響が深刻化し拡大するようになってきています。今後は、「循環」社会へ方針転換していく必要があるとおっしゃっていました。

 

 最後に、環境問題の解決において最も大切なことは、環境問題をしっかりと受け止めたうえで「知る」こと、そして身の回りをグローバルな視点で見ること、そこから解決のポイントが見えてくることがある、とお話しいただきました。社会に出ると、環境の「質」について深く考えてなくてはならない場面が出てくるので、本日の講義ではその視点を養うことができた非常に有意義なものとなりました。

 

 講義を受けた学生から、

「公害問題や地球温暖化は小学生の頃から習ってきました。私はその頃からずっと環境に優しい世界のあり方を考えてきましたが、大学生になった今では地球温暖化の対策を今怠ればもう後もどりできません。行動することが大事だと思いました。」

「環境を守るや環境保全と聞くと、身の周りの小さな取り組みが問題解決に到底及ばないような気持ちになるが、環境の質を向上させることは今の私たちの生活で十分取り組むことができる問題へと気持ちが変化するのを感じた。」

「これまでも環境問題の深刻さは認知していたが、環境のために何かを実践したり、行動はしなかった。しかし、今回の講義をきっかけに、自分が環境を守るためにできることを簡単なものから一つずつ実践してみようと思った。」

など、自分事として捉えて行動する意識が芽生えた感想がたくさん寄せられました。

 

 山田先生、貴重なご講義ありがとうございました。


関連記事