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【第157回】英語のこぼれ話 ⑧ーザ・ビートルズとボブ・ディラン


ザ・ビートルズの曲は、1964~65年に大きな変化を遂げています。デビューして間もない1962年ごろからしばらくは、Please please meや I want to hold your hand に代表されるように、迫力はものすごいのですが、どこかミーハー的と言えないこともありません。これが1965年を境に一変しています。進化したとも言えるでしょう。そこから、解散する1970年までの曲は、Help (1965年)、Yesterday(1965年)、 The fool on the hill(1967年)、 The long and winding road(1970年)、 Let it be(1970年)などに代表されるややシリアスなものに移っていきました。

 

その背景には、2人のアメリカのSinger & Song writerがいるものと思われます。ビートルズのメンバーは、1964年夏のアメリカ・ツアーでボブ・ディランに、また、1965年にはジョーン・バエズとも出会って、いずれのときにも長時間話し込んでいたといいます。(猪俣憲司による)

この2人が大きな影響を与えたことは、まず間違いないでしょう。
こう見てくると、ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞した理由も、なんとなくわかるような気がします。

 

フール・オン・ザ・ヒル

そこで、フール・オンザヒル(丘の上の愚か者)です。 皆さんは、この曲を聞いたことがあるでしょうか。1967年に、ポール・マッカートニーとジョン・レノンが作りましたが、その歌詞はとても意味深長で、ここにも、ボブ・ディランの影響の足跡を見ることができます。この曲について、ある人は、「ガリレオ・ガリレイの『地動説』に近いのではないかと指摘がある」という話をしますが、ポールは、『周りには理解されないが実は賢く、孤独な人物』 (インドの哲学者?)をイメージして書いたと伝えられています。

他者の考えと行動を尊重する>というNAFUの建学の精神につながるところがあるかも知れませんね。できれば、声を出して読み上げ、英語のリズムと意味するところを握んでほしいと思います。  

 

英文の歌詞 

リフレイン(Refrain)部分を中心に抜粋してみました。

Nobody seems to like him.

They can tell what he wants to do.

And he never shows his feelings.

But the fool on the hill sees the sun going down.

And the eyes in his head sees the world spining round .

 

He never listen to them .

He knows they’re the fool.

They don’t like him .

But the fool on the hill ・・・ (リフレイン)

 

勝手な和訳と意味 

こんな感じでしょうか?

 

周りの人たちはそいつを好いているように見えない。

あいつらは、彼が自分でやりたいことを言えているだけなんだから。

悪口を言われたからといっても、彼は自分の気持ちを外には出さない。

だけど、丘の上のバカは、ちゃんと、太陽が沈んでいくのを見ているし、彼の目は、地球が回りながら変化していくことだってしっかり見ているさ。

彼は、他の連中の言っていることは聞かない。だって、

彼は、その連中の方が本当はバカなんだということを知っているからさ。その連中は彼を好かない。当たり前さ。

 

私の大好きな歌 

これを英語では、My Favorite Songといいます。

ビートルズに大きな影響を与えた2人のフォークシンガーの代表曲、ボブ・ディランの「風に吹かれて」 Blowin’in  the windとか、ジョーン・バエズの「勝利をわれらに」 We shall overcomeを英語の歌詞で歌って、中身も味わってみませんか。


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