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【第164回】ラジオと私 ‐ JOAK

月曜から金曜まで、朝の日課は、5:00に朝刊を2紙(日経、読売)自宅ポストから取り込んで、時間をかけてしっかりと読むことから始まる。
そして、6:00、少し前からラジオのスイッチを入れ、6:45までは、NHK・FMで中学生の基礎英語‐①、➁を聞き流し、続いて「中高生の基礎英語in English」(日本語の説明はなく、こちらはすべてがやさしい英語での解説、分かり易く、楽しい)と3番組の45分を聞くことでエンジンがかかっていく。
一日のよいスタートのためのルーティンである。

そして、ときに聞こえて来るのは、“ジェイ・オー・エイ・ケー(JOAK)(FM)、こちらは、NHK東京放送局(FM)です”というコールサインである。

 

JOAK、JOBK、JOCK

日本のラジオ放送の始まりは、1925年の3月、東京、大阪、続いて名古屋と広がり、1年半で30万人の視聴者という爆発であった。
そして、1928年までには「全国放送」になった。
もう少し早かったならば、関東大震災の正しい情報伝達にも役立ったかもしれない。

また、ラジオ放送の普及は、国策の伝達・浸透という機能も担う。
1941年12月の日米開戦・大本営陸海軍部発表も、1945年8月の「終戦の玉音放送」もそうであり、台湾、韓国などへの宣撫情報?の提供も任務であった。

 

JODKはどこ?

ウィキペディアによれば、東京(A)、大阪(B)、名古屋(C)に続くコールサインのD=JODKは、日韓併合下の朝鮮半島京城(ソウル)であったという。
また、全国各地(各県)の放送局には、いまでも、重複を避けつつ「固有のコールサイン」が与えられ、ローカルなニュースへの対応が図られている。

筆者は、真夏には長野県安曇野・穂高の実家に滞在することが長いが、そこでの深夜から早朝の情報入手手段はNHKのラジオ第一放送であり、地域色が豊かなニュースが放送されている。
例えば、8月末には、「新潟県の水不足に対応するため、契約に基づいて、長野県野尻湖の水を新潟県(関川経由で高田平野)に供給し、その結果野尻湖の水位が下がって観光に支障をきたしている」というニュースが、ラジオでもテレビでも流されていた。
情報源は、コールサインの“JO・NK、NHK長野放送局です”でわかった。 

それでは、終わりに、NHK新潟局のコールサインはどうか。
新潟だと普通はNなのだが、これでは長野局と間違われるので、確かめてはいないが、“JO・QK”なのだそうである。

 

漁船の船籍所属都道府県の略称

さて、もう一つ余談になるが、かつて、水産の仕事をしたことがあり、漁場の競合、違反操業を取り締まるため「船籍」識別の上で、都道府県名の略称を覚えたことがある。
案外と簡単なもので、例えば、北海道はHKHokkai‐Dou、新潟‐NG、富山‐TY、山形‐YMといった具合である。
皆さんも、港で漁船を見かけたら、略称識別に挑戦してみてはいかがであろうか。


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