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【授業紹介】食品安全を確保する取り組みが途切れないフードチェーンを作る<食品安全管理システム論>

フードコース3年生必修科目「食品安全管理システム論」にて行われた、『食品安全を確保する取り組みが途切れないフードチェーンを作る~カツサンドを“おいしく、安全に届ける”を極める~」を紹介します。
今回の授業は2週にわたって行われ、特別講師として 公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 消費生活アドバイザー 戸部依子 様 をお招きしオンラインで授業を行いました。

1日目は、「HACCPの考え方に基づくフードチェーンを構想する」という内容で講義を行った後、実際にカツサンドを消費者に届けるまでの安全管理・工程について話し合うグループワークを行いました。
「HACCP」とは本学の取得可能な資格のひとつであり、食品の衛生管理における世界的な工程管理システムです。HACCPとは?
グループワークでは、以下の設定で行われました。

コンビニで販売するカツサンドを消費者に届けるまでのフードチェーンを担う仕事をする人々が集まっていると想定します。主に、次の3つの役割を担う組織・会社です。

【A農畜産食材総合センター】農畜水産物、調味料など原材料の生産、製造、販売を担っているセンター

【Bフーズ】サンドイッチや総菜を製造する工場

【Cマート】食品の商品開発と店舗までの製品の搬送、店舗での販売を担当するコンビニエンスストア

以上のグループに分かれ、消費者にカツサンドを安全においしく提供するために、各々の活動がどうあれば良いかを検討します。

それぞれのグループでは、以下の3つのテーマについて意見を出し合いました。

①危害要因(生物的、化学的、物理的ハザード)に該当するものは何があるか?

②一般衛生管理で、大事なことはどんなことか?(原材料・設備・器具・道具・方法・作業者・温度・時間・清掃・洗浄方法など)

③フードチェーンの次の工程、次の役割を担う人々に、どのようなことを注意して仕事をしてほしいか?

みなさんはどのようなことを考えますか?学生は積極的に意見を出し合い、先生からアドバイスをいただいたり、質問をしたりしながら意見をまとめていきました。

 

2日目は、出し合った意見をまとめグループごとに発表を行いました。

このように、フードチェーンを学んでいる本学学生ならではの視点から、かなり高いレベルの危害要因が発表されました。

その後行われた質疑応答では、フードチェーンを徹底するために、A農畜産食材総合センターグループからBフーズ・Cマートに対して、例えば「Aが提案した管理工程をB・Cが実現できるのか?」など、グループを横断した議論が交わされ、フードチェーンについてさらに理解を深めることができました。
自分の担当した工程のみを考えればよいのではなく、フードチェーン全体として考える力が身につく講義となりました。

戸部依子 様、お忙しいところ貴重な講義をありがとうございました。


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