青山 浩子

Hiroko Aoyama
准教授

学位 博士(農学) 筑波大学 2019年取得
担当科目 食料産業概論、農業・農村の暮らし、基礎ゼミⅡ、農業ビジネス論、食産業ビジネス演習Ⅰ、地域政策論、食品企業論、卒業研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
専門分野 農業ビジネス/6次産業化/農食連携/農業における女性活躍 、人的資源管理
研究テーマ
  • 雇用型農業法人の人的資源管理
  • 6次産業化が農業経営、地域活性化におよぼす影響
  • 女性農業者の活躍の変遷と今後の可能性

高校生へのメッセージ

ポテトチップスの原料はみなさん知っていますね。畑に植わっているじゃがいもです。有名なコーヒーチェーンで人気のドリンクメニューに使われるホイップクリームの原料は、乳牛から絞った牛乳です。身近な食の原点はすべて農業にあります。 しかし、あらゆる食が日本の農業としっかりとした線で結ばれているわけではありません。農業者が丹精込めて作った農産物が、実は食品メーカーが求めているものではないこともあります。逆に、食品メーカーは国産農産物を使いたいのに、農家の高齢化で生産量が減ったため、仕方なく輸入農産物を使っているケースもあります。 両者をつなげていくことで、食品メーカーは国産農産物を原料としてもっとたくさん使えるようになるでしょう。そうすれば、農業はより元気な産業になります。農業がさかんな農村地域も元気になります。 どうすれば、農業と食品メーカーを一本の線でつなげることができるでしょうか。それを皆さんと考え、答えを出していきます。この大学では、現場で活躍する農業者、そして食品メーカーや量販店、外食といった企業家にも教壇に立ってもらい、日本の食と農の現場で起きている生の情報を語ってもらいます。学生にとって貴重なヒントとなるでしょう。いま、日本に求められているのは、農と食をつなぐ第一線で活躍する人材です。

企業へのメッセージ

外食業者に米を納めているという、ある稲作農業者は、国の試験機関との連携を積極的に深めています。まだ世の中に出ていないコメの新品種の試験栽培をし、自分の土地にマッチすれば、本格的に生産を開始し、外食業者に売り込めるからです。外食業者も店のメニューに「新品種を使っています」とPRできます。 品種面だけではありません。ネギを大規模生産するある農業者は、病虫害を早期に発見できる仕組みを試験機関とともに開発しています。このように農業者が試験機関と連携するケース、また農産物の販売先である企業と組んで、農作業の効率をあげるための研究をするといった取組はこれまでもおこなわれてきました。しかし、これまでの連携は個別におこなわれ、クローズドなものでした。点と点を線にして、線を面にしていくのが本学のめざすところです。 農村地域こそ、こうした連携は至急的課題です。農村地域には、手間をかけて作られている農産物や加工品がたくさんあります。この宝物に、企業ならではの発想や製造ノウハウを取り入れることで、農村に新たな農産加工のビジネスが生まれます。縦横無尽に連携がおこり、ビジネスが生まれれば、農業の地域活性化の起爆剤となっていくでしょう。