松田 敦郎

松田 敦郎

Atsurou Matsuda

副学長
(教育担当・産官学連携担当)
学部長・学科長 教授

学位 農学博士 東京農工大学 2006年取得
専門分野 動物栄養学、家畜繁殖生理学、農業分野における知財(育成者権)
研究テーマ
  • 未利用資源活用での耕畜連携と資源循環の創生
  • 家畜GHG低減に資する牛メタン抑制の技術開発
  • 低蛋白質飼料開発による家畜飼養の生産性向上
  • 家畜繁殖管理の計画分娩による労働時間の軽減
  • 種苗法に基づく育成者権の強化とグローバル展開

高校生へのメッセージ

 日本が誇れる品種に「農林10号」という小麦があります。第二次世界大戦前に開発されたこの小麦は戦後アメリカに渡り、風や雨でも倒れにくいという特徴から小麦育種の親品種として利用されました。背が高い小麦の茎は台風などで倒れるため、小麦が収穫できなくなることから食糧不足になります。1960年代に「農林10号」を親とする小麦が世界中に普及され「緑の革命」と言われました。その活動の中心となったボーローグ博士は1970年にノーベル平和賞を受賞しました。
 だいぶ古い話しを紹介しましたが「農林10号」は日本が世界に誇れる食料供給へ貢献した代表的な研究成果です。「農林10号」以外にも現在に至るまで様々な農業研究によって豊かな食の供給が支えられています。
 又、日本が生産する食料は美味しさ、そして健康へ寄与するイメージが持たれていることで、2013年には「和食」がユネスコ無形文化財産に選ばれています。
 新潟食料農業大学では農業生産から私たちが食べる食料までのフードチェーン全体の基礎から応用までを学ぶことができます。食料産業は私たちが日々を豊かに過ごす上で最も重要な産業です。新潟食料農業大学で学ぶ学生が卒業後に日本に限らず世界の食料産業界で活躍することを期待しています。



企業へのメッセージ

 令和4年4月22日にみどりの食料システム法(環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律)が成立しました。この法律は農林漁業及び食品産業の持続的な発展、環境への負荷の少ない健全な経済の発展等を図るものです。
日本は高品質の製品を安定的に供給することで競争力を高めてきました。農畜産業も美味しい食品を供給することで海外からも注目されています。しかし、今後の食料産業には環境保全を考慮した生産が求められており、環境保全の考慮、フードロスの削減への取り組みが必要です。
 新潟食料農業大学はフードチェーン全体の研究開発に取り組んでおり、生産、加工、消費において民間企業との連携により社会実装を目指します。又、農業生産においては現場に密着した研究に取り組み、企業の研究成果が実証できます。
 農業、食品関連企業に限らず、農業、食品分野で新たな事業を検討する企業におかれましても新潟食料農業大学との連携について声を掛けて頂くことをお待ちしております。