佐藤根 妃奈

佐藤根 妃奈

Hina Satone

講師

学位 博士(農学) 九州大学 2010年取得
担当科目 食品生産科学基礎実験・実習、食品科学実験・実習、食品プロセス学実験・実習
専門分野 水産生物環境学、水産化学
研究テーマ
  • 環境汚染物質が魚類に与える影響
  • 生分解性プラスチック分解に関わる土壌微生物叢の研究

高校生へのメッセージ

海洋汚染、水質汚染とそこから発生する風評被害は、水産業や観光業、食品業界において常に深刻な問題です。様々な日用品や器具、装置に使用される化学物質の多くは適切に再利用または廃棄処理されていますが、処理を免れたり投棄されたりして水環境中に流出または溶出した化学物質が水棲生物を汚染しています。特に残留性有機汚染物質や一部の有機金属化合物は、体内の脂肪組織や血中タンパク質と結合して長く生物を汚染し続け、それを食する我々人間の健康も脅かしています。美味しい水産食品をいつでも安心して食べられるように、環境汚染の現状や原因を知り、汚染を防ぐ方法や汚染されてしまった環境・水棲生物から、汚染物質を除去する方法を一緒に考えてみましょう。




企業へのメッセージ

私の研究では、水産食品の安全性の確保および生態系の保全を目的として、環境汚染物質が魚類に与える影響を調べ、リスク評価を行っています。特に遺伝子やタンパク質の発現変動を解析して、汚染物質の作用機序を調べています。また、魚類体内で汚染物質を結合しているタンパク質の一部が体表粘液を介して排泄されることから、それを促進する条件を検討しています。今後はさらに、新潟沿岸および河川の底泥やそこに生息している魚介類、藻類などを対象に、その他のマイクロプラスチックや重金属などの蓄積状況についても随時調べて公開し、地域の方々に役立てていただきたいと考えております。ご興味のある企業がいらっしゃいましたら、共同研究やリスク評価試験等のご相談をさせていただければと思います。




業績等



論文
  1. Xiao Yuan,Tomohiko Nakao,Hina Satone,Kazuyuki Ohara,Yuri Kominami,Miho Ito,TerukiAizawa,Tomoya Ueno and Hideki Ushio.共著.(コレスポンディングオーサー以外).The Effectsof Brown Algae-Derived Monosaccharide L-Fucose on Lipid Metabolism in C57BL/6J Obese Mice.原著論文.Nutrients.2020;12(12):3789(公開中)
報告書
  1. 佐藤根妃奈,本田匡人/分担(責任著者)/受託研究/魚類における有害有機フッ素化合物の体内動態と解毒機構の解明/研究成果報告書/2020~2021
  2. 佐藤根妃奈,本田匡人/分担(責任著者)/受託研究/魚類における有害有機フッ素化合物の体外排出に関する研究/研究成果報告書/2021.4.1~2022.3.31
学会等研究発表
  1. 佐藤根妃奈,伊藤崇浩,岩崎泰永,趙鉄軍/新潟県での養液栽培におけるイチゴの生育,収量および品質の品種間差異/一般発表(ポスター)/園芸学会 令和3 年春季大会/オンライン/2021.3.27~3.28
  2. 趙鉄軍,佐藤根妃奈,稲本俊彦,伊藤崇浩,居城幸夫,浅野亮樹,王政,安藤聡,上田浩史/新潟県での異なる栽培方法におけるミニトマトの収量および品質の品種間差異.一般発表(ポスター)/園芸学会 令和3 年春季大会/オンライン,2021.3.27~3.28
  3. 伊藤崇浩,佐藤根妃奈,趙鉄軍/新潟県におけるイチゴの高設栽培においてクラウン局所加温が生育に及ぼす影響の解析/一般発表(口頭)/日本農作業学会 2021 年度春季大会/オンライン/2021.3.21-3.23
  4. 佐藤根妃奈/佐藤根妃奈/魚類における有害有機フッ素化合物の体外排出に関する研究/一般発表(口頭・ポスター)/金沢大学環日本海域環境研究センター2022 年度共同研究成果報告会/石川/2023.3.9-3.10
  5. 佐藤根妃奈,浅野亮樹/佐藤根妃奈/水田における生分解性プラスチックの分解に関わる微生物叢解析一般発表(口頭・ポスター)/日本土壌微生物学会2022 年度鹿児島大会/鹿児島/2022.6.18-6.19
  6. 王政,安藤聡,上田浩史,佐藤根妃奈,趙 鉄軍/王政/栽培方法がミニトマトの収量および品質に与える影響/一般発表(口頭・ポスター)/日本食品工学会第23 回(2022 年度)年次大会/岡山/2022.9.5-9.9
学会活動
  1. 所属学会
    公益社団法人 日本水産学会,日本環境毒性学会,日本内分泌攪乱化学物質学会(環境ホルモン学会),園芸学会,日本土壌微生物学会
社会活動
  1. 公的機関(官公庁等)の審議会及び委員会等の名称と役職
    新潟県環境審議会環境管理部会 委員,新潟県環境審議会水環境部会 委員,新潟県環境影響評価審査会 委員

  2. 法人及び職能団体(各協会,士会等)の役職
    新潟医療福祉大学生物医科学分析研究センター 客員研究員
その他の教育研究
  1. 官庁や企業等からの外部資金獲得状況
    〔科学研究費〕
    ・2019 年度,基盤研究(C),フグ毒結合タンパク質の構造と機能に関する研究-フグ毒に対する生体防御機構-,研究分担者(継続)
    〔共同研究,民間グラント等〕
    ・2020 年度,金沢大学環日本海域環境研究センター,共同研究(一般),魚類における有害有機フッ素化合物の体内動態と解毒機構の解明,研究代表者(新規)
    ・2020 年度,学長裁量研究費,水田における被覆肥料殻の実態調査およびその生分解に寄与する微生物叢の解析,研究代表者(新規)
    ・2021 年度,金沢大学環日本海域環境研究センター,共同研究(一般),魚類における有害有機フッ素化合物の体外排出に関する研究,研究代表者(新規)
    ・2021 年度,学長裁量研究費,水田における生分解性プラスチックの分解に寄与する微生物叢の解析,研究代表者(新規)
    ・2022 年度,学長裁量研究費,生分解性プラスチックPHBH の分解に寄与する微生物叢の解析-PHBH 分解とそれに伴う微生物叢の変化についてー,代表者(新規)
    ・2022 年度,学長裁量研究費,収量増加と品質保持の両立を目指したイチゴの栽培方法確立に関わる研究,分担者(新規)

  2. 受賞・学位取得・資格取得
    ・機能性表示食品届出指導員,2019 .1.11
学内委員会活動  入試・広報委員会(学部)