横向 慶子

横向 慶子

Yoshiko Yokomukai

教授

学位 博士(農学) 東北大学 1993年取得
担当科目 基礎ゼミⅠ、食嗜好科学、卒業研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、食品学概論、おいしさの科学、食品開発・製造論、化学の基礎、食料産業概論、食品科学実験・実習
専門分野 食品加工、食嗜好科学、官能評価、食品機能学
研究テーマ
  • 私たちの「健康と栄養」をおいしさの科学からアプローチ
  • 食品加工における消費者嗜好やニーズの研究調査
  • 地元食材のポテンシャル調査や商品化可能性への提案
その他参考情報 日本女子大学非常勤講師、希望郷いわて文化大使、J.S.A.ソムリエ、茶道裏千家準教授(宗慶)

高校生へのメッセージ


子供の頃食べた美味しいものは一生の嗜好を左右します。「美味礼讃」の著者フランスのブリア・サバランは、「何を食べたか言ってみたまえ、それがあなたの体を作っている」とも語っています。

美味しいものは、誰と一緒にどこでどんな時に食べたのかの場面を思い出させてくれます。そして、なにより身体が欲しているものを食べたとき、特に美味しいと感じるように私たちの身体はできています。例えば、疲れているときの甘いチョコレートや飴玉、山登りの頂上で飲む水など。生理的に身体が美味しいと満足した高揚感は舌の上の味覚のみならず、身体と脳が覚えているといえます。

美味しさを構成する要素を一人一人の子供のころからの体験から紐解きます。新潟ならではの地元の新鮮な農産物/水産物の食材を使って、どんな風に食べたらより美味しいのか、また、どんな食材と組み合わせたらよいか、提供する場面や食する温度や調理方法なども含めて、その食べるものの魅力をどのように伝えるのかなどの食コミュニケーション体験学習を行い、食品加工プロセスを学びながら、「原料の産地から家庭の食卓まで」を考察します。

食品産業における健康で身体に良い食品加工とはどういうことなのか、何をどのように食べることがより食卓を豊かにし、子供から高齢者まで健やかに幸せに暮らしていけるかを考えます。そのために、栄養化学、食品開発、食品製造、食育、食コミュニケーションなどを実践しながら、新潟県内外に潜在的にある食の可能性(新潟食料農業大学ならではの、食の可農性も含めて)を一緒に学びたいと思います。

これまでビール会社でのビール、チューハイ、清涼飲料の商品開発経験やマーケティング消費者嗜好調査、研究開発・技術開発、米国モネル化学感覚研究所留学(高齢者の味覚研究)、食コミュニケーション、研究企画に携わった30年余りの経験を新潟食料農業大学を通じて、若い活力ある学生の皆さんと共に社会に形在るものとして残したいと思います。


企業へのメッセージ


食品産業における健康で身体に良い食品加工とはどういうことなのか、何をどのように食べることが食卓を豊かにし、子供から高齢者まで健やかに幸せに暮らしていけるか、美味しさを構成する要素は何かを考えるために、 ①地元の食品製造業、加工業、流通業におけるシーズ・ニーズを探索し、地元食材のポテンシャル調査や商品化可能性の考察、提案。 ②どのように提供することが安価で生活者が継続して食べることができるか、消費者嗜好やニーズの調査研究。 ③健康に寄与する食品の組み合わせメニューを地元の高齢者施設や管理栄養士、行政関係者、地域包括支援センターなどと協力して、食の分野から、未病改善のための予防医療に取り組む ④海外からの留学生と連携して、新潟に伝わる伝統食と和食の良さを国内外に定期的に発信する。新潟からグローバルに食情報を発信できる人材の育成。 ⑤産官学連携の短期的・長期的なプロジェクトを複数動かすコミッティーを並行させ、新潟食料農業大学の存在感とブランド力を高める活動を学生と共にサステイナブルに実施しながら、新潟県の食品産業に貢献したい。

微力ながら、食の分野で産業に貢献する活動を少なくとも多言語で発信し、国際的なグローバルプロジェクトを学生や食品産業の皆さんと繋がりながら進めていけるように楽しく一緒に挑戦していけたらと夢を描いています。少しでも興味を持ってくださった方はご連絡いただければ幸いです。






論文
  1. 横向慶子.単著.「商品開発と商品創造」(キリンの飲料開発から)~商品開発の裏に科学あり.総説.新潟県高等学校教育研究会理科部会(化学分科会)令和2 年度活動報告書.2020 年;60 号:p11-p16(発刊済)
  2. 横向慶子.単著.「味覚研究と商品創造」.総説.新潟県高等学校教材生物研究会 第30 回大会 講演会報告書.2020 年;30 号:p1-p2(発刊済)
著書
  1. 横向慶子,単著(単独),新潟県高等学校教材生物研究会第30 回大会 講演会 報告書「味覚研究と商品創造」,HP,教材生物研究会,2021 ,1p,HP 掲載
  2.  横向慶子,共著(分担),FARM-TO-TABLE' ENGLISH: ESSENTIALS OF AGRO-FOOD SCIENCEIN ENGLISH,書籍,DTP 出版,2023 .3 ,71-75,発刊済
報告書
  1. 横向慶子,有色大豆の商品化に関するマーケティング調査,研究成果報告書,2020-2021(代表者)
  2. 横向慶子,アップルシードルの香味官能評価結果について,報告書,2020-2021(代表者)
  3. 横向慶子,単著,受託研究,飯島藤十郎食品科学新興財団成果報告書:新潟県に適した新規有色大豆加工品の需要創出,研究成果報告書,2022-2023
学会等研究発表
  1. 横向慶子,金書賢,田部莉子,西村剛/横向慶子/ベビーリーフ野菜および青汁の摂取タイミングが食後血糖値変動に及ぼす影響/一般発表(口頭・ポスター)/第69 回日本栄養改善学会学術総会(オンライン)/九州/2022.9.16-18
  2. 横向慶子,金書賢,田部莉子,西村剛/横向慶子/ベビーリーフ野菜の摂取タイミングが食後血糖変動に及ぼす影響/一般発表(口頭・ポスター)/日本機能性食品医用学会総会/京都/2022.12.3-4
  3. 横向慶子,金書賢,田部莉子,西村剛/横向慶子/ベビーリーフ野菜の摂取タイミングが食後血糖変動に及ぼす影響/招待講演/スパイス・ハーブ研究発表会,山崎香辛料振興財団主催/東京/2022.10.21
学会活動
  1. 所属学会
    日本味とにおい学会,官能評価学会,日本栄養食糧学会,日本栄養改善学会,日本機能性食品医用学会

  2. 学術集会への参加実績(学術集会の名称,規模区分,役職,開催場所,開催年月日)
    ・日本味とにおい学会,全国,九州大学(オンライン),2021 .9.22-24
    ・日本官能評価学会,全国,立命館大学(オンライン),2021 .11 .28 
    ・日本味とにおい学会,全国,九州大学(オンライン),2021 .9 .22-24 
    ・日本官能評価学会,全国,立命館大学(オンライン),2021 .11 .28
    ・日本味とにおい学会,全国,仙台,2022.8.22-24
    ・日本官能評価学会,全国,オンライン,2022.11.20
    ・日本栄養改善学会,全国,川崎医療福祉大学,オンライン,2022.9.16-18
    ・日本食品科学工学会,全国,東京農大,2022.8.24-26
    ・日本機能性医用学会,全国,京都,2022.2.3-4
    ・日本栄養食糧学会,全国神戸,2022 .6.10-12
    ・コク研究会,首都圏,東京オンライン,2022.8.29
    ・国際栄養学会議,世界,東京,2022.12.6-11
社会活動
  1. 公開講座・講演会等(講座・講演・研修・講習会名,内容,役割,対象者,開催地,開催年月日)
    ・新潟大学大学院キャリアマネージメントセミナー,第9 回 商品創造/新商品開発~お客様においしさを届けるために~キリンの商品開発の事例から,非常勤講師,新潟大学大学院キャリアマネージメントセミナー登録者10 名,新潟大学・兵庫県立大学大学院(Zoom),新潟市・神戸市,2020 .10 .21 
    ・加茂市民大学公開講座,私たちの「健康と栄養」をおいしさの科学からアプローチ,講演者,市民大学受講者加茂市,2021 .7 .5 
    ・東北大学ホームカミングデー講演会,東北大学で学んだこと,講演者,東北大学在学生父兄・OB,仙台市ZOOM,2021.10 .23 
    ・雑誌,東北大学萩友会会報,氏名ありのコメント引用・掲載,全国相当,2022 .1 

  2. メディア出演,新聞または一般雑誌への掲載等(メディアの種類,番組名・新聞名または雑誌名,区分1,区分2,出演・掲載時期)
    ・インターネット,加茂市役所ホームページ,加茂市民大学公開講座・講演者,県・市町村相当,2021 .7 
    ・インターネット,新発田市役所ホーム(新発田市役所)市長記者会見紹介,囲み記事,県・市町村相当,2021 .4 
    ・インターネット,新潟市立高志中等教育学校PDF 土曜活用について,氏名ありのコメント引用・掲載,県・市町村相当,2021 .4 
    ・冊子,Science Angel Book 東北大学杜の都女性科学者ハードリング支援事業サイエンスエンジェル編,氏名ありのコメント引用・掲載,全国相当,2021.4
    ・インターネット,東北大学ホームカミングデイ 講演会内容,氏名ありのコメント引用・掲載,全国相当,2021.10
    ・インターネット,東北大学萩友会活動紹介記事,氏名ありのコメント引用・掲載,全国相当,2022.4 

  3. 社会活動への参加・協力(参加・協力先名称,活動内容,役割,対象者,活動地域,活動日数)
    ・「新発田市食の循環によるまちづくり」モデル地区推進事業実行委員会,新発田市産リンゴを用いたアップルシードルの事業化検討・アンケート作成・試飲結果のまとめ・QR コード提供・データ集計「アップルシードル試作醸造品に関する調査サポート」,実行委員 アドバイザー,ABODE すがたにの皆さん・新発田市役所・新発田振興局,新発田市,20 日
    ・新潟県高等学校教育研究会理科部会,令和2 年度研究会における「商品開発と商品創造」(キリンの飲料開発から)~商品開発の裏に科学あり についての講演,講師,化学分科会メンバー 35 名,新潟食料農業大学,胎内市,1 日
    ・新潟県高等学校教材生物研究会,第30 回大会における「味覚研究と商品創造」についての講演,講師,教材生物研究会メンバー25 名,新潟高校,新潟市,1 日
    ・新発田市食の循環によるまちづくりモデル地区推進事業との連携によるシードルの作成と評価,2021 年度の試作準備及び評価協力,当間高原ベルナティオでの新潟食料農業大学の展示にポスターとして展示(展示は2022.5 から,2021はその準備),実行委員,新潟県民,新潟県内,7 日
    ・村上中等教育学校,  茶抽出体験学習の企画相談, 2 日
    ・NHK 前橋,子どもの野菜嫌い克服に向けてのお話.味覚研究からの体験学習の相談,オンラインミーティング,専門家としてのアドバイス,小学生,群馬県内,2 日
    ・当間高原リゾートベルナティオ,コラボ企画「SDGs 食のテーマパーク」にて展示:「新発田市食の循環によるまちづくりモデル地区推進事業」との連携,アップルシードルの飲用最適温度と料理との相性研究2022.5.9-7.15,ポスター展示 
    ・新発田市食の循環によるまちづくりモデル地区推進事業との連携によるシードルの作成と評価,2022 年度の試作準備及び評価協力,当間高原ベルナティオでの新潟食料農業大学の展示にポスターとして展示および林檎醸造研究所での本製造立ち合い,実行委員
    ・村上中等教育学校,茶抽出体験学習の企画相談,中谷医工計測技術振興財団の科学教育振興助成の共同研究者,高校生によるポスター発表; 優秀賞受賞,専門家としてのアドバイス,村上中等高校学生

  4. 公的機関(官公庁等)の審議会,委員会等の名称と役職
    ・「新発田市食の循環によるまちづくり」モデル地区推進事業実行委員会「アップルシードル試作醸造品に関する調査サポート」実行委員
    ・岩手県広報広聴課 希望郷いわて文化大使

  5.  法人及び職能団体(各協会,士会等)の役職
    裏千家 国際茶道会(UIA)関東支部 エリアマネージャー,岩手県広報広聴課 希望郷いわて文化大使

  6. 他の教育機関における評価委員
    ・岩手県立大学 経営委員(2021.6 まで)
その他の教育研究活
  1. 外部資金(科学研究費等)の受入研究費の内容
    〔共同研究,民間グラント等〕
    ・2020,香辛料やベビーリーフ野菜の嗜好性と摂取タイミングが食後血糖値スパイクや生体調節機能に及ぼす影響(山崎香辛料振興財団)
    ・2021,民間グラント,飯島藤十郎記念食品科学新興財団: 新潟県に適した新規有色大豆加工品の需要創出,代表者(新規)
    ・2022,共同研究,新規大豆品種の加工に関して,代表者(継続)

    〔学長裁量経費による活動等〕
    ・2021,学長裁量経費,日本フードリンク社との共同研究,研究代表者(新規)
    ・2022,研究,村上茶オリジナルブレンドティーのPET ボトル化検討,研究責任者(新規)

  2. 教育機関(他大学や短大,高校など)における学外兼務講師等
    ・日本女子大学,食品開発論,2010 年~2022 年(年4 回ZOOM 授業)
    ・兵庫県立大学大学院,産学連携実践講義,2020 年~2022 年(年1 回ZOOM 授業)
    ・兵庫県立大学大学院(オンライン),産学連携実践講義 産学連携・研究推進機構 博士人財育成プログラム,2022.5.12
    ・日本女子大学(対面),食品開発論,2022 年後期全4 回① 10.29 ② 11.12 ③④ 12.10
学内委員会活動
  教務委員会,大学院教務委員会