伊藤 崇浩

Ito Takahiro
講師

学位 博士(農学) 東京農工大学 2015年取得
専門分野 環境農学、土壌肥料学、栽培学
担当科目 農学基礎実習、基礎ゼミⅠ、生物学の基礎、作物生産科学基礎実験・実習、栽培科学実験・実習、有機栽培論、卒業研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
研究テーマ
  • 農作業システムが土壌生態系におよぼす影響解析
  • 砂丘地における環境保全型農業

高校生へのメッセージ

環境保全型の農業に興味はありますか?これまで畑を耕さずに作物を栽培する「不耕起栽培」や、クローバーやソルガムなどを栽培して次の作物の肥料として利用する「緑肥(カバークロップ)」について研究してきました。「不耕起栽培」によって土の物理的なかく乱が小さくなることで、土の中に生息する小さな生き物の個体数や多様性が向上します。また、「緑肥」により畑に有機物が供給されることで、畑地土壌の炭素貯留量が高くなり地球温暖化防止に寄与するほか、有機物を餌として細菌や菌類が増加して畑の養分循環を促進します。そして「不耕起栽培」と「緑肥」を組み合わせると、これらの効果はより高くなり、環境を保全しつつ食料を生産することができます。環境保全型の農業に興味のある方、農地の生き物に興味のある方はこの大学で学んでみませんか。

企業へのメッセージ

耕うんや緑肥(カバークロップ)などの農作業体系が作物の収量や土壌生態系に与える影響の解析を行った経験から、土壌生物(特に線虫群集)の評価や土壌の物理・化学性の診断などを行うことができます。また、イチゴの生育診断指標・収量予測技術や、施設葉物(ミズナ)の診断施肥技術、堆肥の省力化施用技術、ミミズコンポストの開発などを行ってきた経験も活用して、地域の特性を考慮した環境保全型の食料生産技術の開発・提案をしていきたいと思っています。地域の農業や環境に貢献したいと考えており、同じ目標を持った自治体、企業等と共同で研究を推進していきたいと考えています。何かお力になれそうなことがございましたらぜひご相談ください。

業績等

学会等研究発表
  1. 柴田誠,伊藤崇浩,趙鉄軍,浅野亮樹,千代恵佑,伊藤豊彰.新潟砂丘において異なる肥培管理がトウ モロコシの生育に及ぼす影響【第 1 報】~有機質肥料と化学肥料の比較~.日本土壌肥料学会関東支部大会(新潟),2018.12.1(一般発表)
  2. 伊藤崇浩,佐藤根妃奈,趙鉄軍.新潟県におけるイチゴの高設栽培においてクラウン局所加温が生育に及ぼす影響の解析.日本農作業学会,2021.03.22(一般発表)
所属学会
  1. 日本土壌動物学会,日本農作業学会,日本有機農業学会,日本線虫学会
その他の教育研究活動
  1. 外部資金(科学研究費等)の受入研究費の内容
    ・2018 年度,学長裁量研究,新潟在来ナスの有機栽培におけるリビングマルチの利用,研究代表者(新規)

  • 著書
    Masakazu Komatsuzaki, Takahiro Ito, Tiejun Zhao, Hajime Araki, ed. Seishu Tojo. Recycle Based Organic Agriculture in a City, Springer Nature Switzerland AG., 159-172, 2020.(共著)
  • 翻訳
    岡田浩明 監訳.植物寄生性線虫の生物的防除 じぞくてきのうぎょうにおける土壌生態系管理 第2版.6,10,14章,2021.
学内委員会活動 学生委員会(委員)、ヒトを対象とする研究に関する倫理委員会(委員)